【試合後コメント】霜田 正浩監督 第5節 鳥取戦 ※無料配信
――まずは試合の総括をお願いします。
最高の雰囲気を作ってくれたサポーターに感謝したいとともに、勝ち点3を届けられなかったことを本当に悔しく思います。勝ち点1がこんなに悔しいのは久しぶりです。これだけチャンスを作って決定機を作った中で、なかなかボールを相手のゴールの中に入れられない。まだまだ技術も気持ちも仕組みも含めて足りないと反省させられています。この中できちんと1点2点取って勝ち切るチームを作っていきたいと思っていますし、まだまだ道の途中だと思いますが、ここからもっともっと上を目指して、高みを目指してチーム力を上げていきたいと思います。
逆に守備は前線からのプレッシングも非常に連動してましたし、僕らが今日立てたゲームプラン通りのシーンが何回も作れたので、それに関しては非常によくやってくれたと思います。ゲームプラン通りに事が進んでも点を取らないと勝ち点3に繋がりませんが、守備陣も含めて相手に決定機をそんなに作らせませんでした。リーグで一番点を取っている鳥取さんが今のところは最も攻撃的なチームだと思いますが、その鳥取さんの攻撃をきちんと防ぐことができ、あるいは自分たちが攻撃できたので、半分ぐらいは思ってた通りの試合になりました。
ただ、得点だけが足りませんでした。そこが一番大事なので、もう1回、日々の練習から決定力を上げる。仕組みと気持ちと技術を上げていきたいと思っています。
――サイドバックにボールが入ってからの攻撃がノッキング気味で、クロスもほとんど合わなかったと思います。どのようにご覧になりましたか?
そこがうちのストロングポイントとウィークポイントの表裏一体の部分です。そこが僕らの強みになれば今日の試合もさらにより多くのチャンスを作れたと思っていますし、サイドバックの選手は運動量が多くて前にも後ろにも行かなければいけないので大変なポジションですけど、この時代サイドバックがゲームを決めると言っても過言ではないので、両サイドバックにはもう少し奮起してもらいたいと思っています。きっと本人たちが一番よくわかってると思います。今は1週間の準備がなかなかポジティブな結果に繋がっていませんけれども、これを信じて続けるしかないと思ってます。
――終盤は少しパワーダウンして、75分以降は相手のペースでした。
それは逆に言うと、最初の75分が僕らのペースだったということです。最後の15分に関してはこの間の反省もありますし、パワーダウンというか、僕らがつまらないパスミスで相手にカウンターのチャンスを与えてしまうというのが最後の15分だったと思います。最後まできっちりボールをきちんと繋いで相手陣地に押し込んでシュートやクロスで終わるプレーが必要。「何で終わらせるか」が足りなかったと思います。
――センターバックやボランチから縦にチャレンジするクサビのパスもなかなか入らなかった印象があります。
普段よりはちょっと前に差し込むパスは少なかったと思っています。やっぱり守備からのカウンターでチャンスを作れていましたが、どうしても前がかりになってしまったり、あるいは攻撃にスピードアップしすぎてしまう部分がありました。そこと遅攻の使い分けはまだまだ僕らは課題はあるし伸びしろです。今日のテーマは遅攻と速攻を使い分けることよりも、「まずは奪って速く攻めよう」「奪ってカウンターに行こう」ということだったので、遅攻にせざるを得なくなったときのボールの回し方は前節の方がよかったと思ってます。
――5試合で勝ち点9という数字に対する受け止めはいかがですか?
まだ順位もポイントも気にしてはいないし、僕らが今年こうやってサッカーやるぞというところをどれだけ試合の中で見せられながら勝ち点を積み上げていくか。もちろんこうやって点が取れずに引き分けた試合が3試合あって、僕らは1点あるいは2点取れば勝てるので、やっぱりゼロで抑えていくこと。守備は失点が少なく本当に安定してきているしプレッシングも効いています。攻撃と守備の二兎を追っていますが、守備は今のところみんな頑張って前線もプレスもコンパクトにちゃんとキープして、相手に隙を作らせないことができていると思います。逆に言うとチャンスを決めきれないというところが世界中のチームと同じですけれども、やっぱりそこはもう一つ何か考えなきゃいけないかなと思ってます。
――ボールを保持する時間が長い中で、スイッチを入れるタイミングをどう考えていますか?
それが少し足りなかったです。いろんな仕組みで点を取ろうと話をしていますが、やっぱりそこに勇気だとか積極性だとかが必要です。今日は「本当に勝ちたい気持ちが強い方が勝つ」という話をしていましたけど、どうしてもボールを保持する、相手が引いて守ったらそこに仕掛けていけない。技術的な裏付けもちろん必要ですけど、やっぱりもっともっと仕掛けていくこと。今日は特に途中から出た選手たちのパフォーマンスが非常に物足りなかったので、ミスしてもいいから仕掛けていけという話をしましたが、どうしてもやっぱり安全な方にセーフティセーフティなパスが多くなってしまいました。そこはもう僕の責任なので、来週はとにかくもっとガンガン行かせたいなと思っています。