【試合後コメント】霜田 正浩監督 第18節 福島戦 ※無料配信

――まずは試合の総括をお願いします。

前節と同じような試合をしてしまったのは、全て監督の責任だと思っています。1週間準備をしてきましたが、自分たちが思った形がなかなか出せなかった。それはプレッシングもそうだし、ビルドアップもそうです。今は自信を失ってるのか、いいリズムからちょっとリズムが悪くなってしまっていて、何かを変えなければいけないなと思っています。

(失点は)セットプレー2発ですが、それ以外にやっぱり決めるところをちゃんと決められれば。それはサッカーの常ですし、そこで勝負して勝点1も取れないというのは本当に全部僕の責任です。僕が一番反省しなければいけません。選手たちは暑い中で戦ってくれました。まだまだボールを欲しがる気持ちや、ボールを繋ぐ気持ち、相手のゴールへ飛び込んでいく気持ちがまだまだ出させてあげられていない。もっと戦わなければいけない。もっと勝負強さをチームにもたらさなければいけない。それは監督の責任だと思っています。

諦めることなく後半は押し込んでだいぶ挽回できたところもありますし、攻撃のチャンスを作れましたので、2点目を取るところ、セットプレーの集中力、それをもう一度チームたたき込みたいと思います。

――小松選手の先制点までは主導権を持ってプレーできていましたが、その後は相手に押し込まれました。前半終了までの40分間についてはどう見ていますか?

一番は相手からボールを奪えませんでした。もうちょっと奪いに行かなければいけません。僕らは引いて守って、相手に気持ちよくボール回しをさせるチームではないので、やっぱり自分たちの意図した形で相手に蹴らせて回収する、あるいは無理やり刺してきたところを奪う。そういう自分たちの意図した守備が、琉球戦も今回も点を取った後にそのような時間帯になってしまい、押し返せませんでした。

セットプレーで1点取られてしまったので、そういう意味では後半は勝負をかけるしかなく、ある程度は相手陣地に押し込んだサッカーができました。カウンターで何回かピンチもありましたけれども、押し込んだサッカーをやればカウンターも出てくるもの。カウンターケアの練習をずっとやってきて意識もしてきましたし、2点目を取らなければいけなかったと思います。

――「何かを変える必要があるかもしれない」という話がありました。具体的にはどのような部分についてそう思いますでしょうか?

戦い方を大きく変えるつもりはありません。ただし、なかなかまだまだ時間がかかっていてボールをしっかり動かせないメンタリティやマインドなのであれば、もう少し長いボールを使うだとか、あるいは今うちの選手たちができることに特化した方がいいかなとも思っています。今まで積み上げてきたものを手放すことはしません。それは変えません。ただ今、うちの選手たちができることにもう少しフォーカスして選手たちに伝えたいと思います。

――後半はしっかりボールを奪って動かせるようになって、チームの仕組みが機能して何度もチャンスを作りました。そこで最後は決めるだけかもしれませんが、精度と回数をどう求めていきたいでしょうか?

意図した形が何回も出たので、そういう意味ではそのうちの1本でも決めてほしいという願望があります。それは相手も身体を張って守ってきます。相手の気持ちの強さ、監督が代わって本当に戦ってきた福島さんに対しても、僕らは気持ちの面でもっと上回らなければいけない。もっと上回っていればボールはゴールラインを割っていたと思います。そういう意味ではまだまだ気持ちの面が足りません。今シーズン昇格すること、優勝すること。本当にその気があるのかどうかというのを、もう1回選手たちと共有したいと思います。反省をしますし、修正もします。僕が一番反省しますけど、でももっともっとできると思っています。彼らを信じてやり続けたいと思います。

――後半開始から米原選手がピッチに立ちました。ケガで実戦から遠ざかって1カ月ほどブランクがあり、トレーニングマッチの機会がない状態でしたが持ち味を出せていたように感じます。

ボールを動かすにはやっぱりボールを欲しがらなければいけません。やっぱり隠れてしまうとか、せっかく味方が取ったボールを繋げないとかは、ボールホルダーの問題よりもレシーバーの方に問題があります。そういう意味で米原は常に身体の向きを作って常にボールを欲しがる選手なので、彼を中心にボールが回ると思います。本当に練習試合も挟まないぶっつけ本番で大変だったと思いますし、彼らしくないパスミスもありました。彼自身は非常に悔しい出来だったと思いますけど、でも僕は彼の可能性を本当に感じているし、戦えて球際に行ける選手にもなってきました。そういう意味ではチーム全体がもうちょっとボールを欲しがる、ボールをしっかり繋ぐ、ボールを大事にするというマインドをこういう試合でもきちんと持ってほしい。そのマインドを植え付けなければいけないのが僕の仕事だと思っているので、僕の力がまだまだ足りないと思ってます。

――ここから次節も含めて後半戦に生かせる要素はありましたか?

僕らの仕組みがちゃんと機能すれば、本当にチャンスができると思っています。ただそのチャンスを決め切るかどうかが一番大事。決め切れる個人の能力はもちろん必要だし欲しいし、やってもらいたいと思いますけど、やっぱりそれをチームとして何回も出す。回数を増やす。そのうち3回で1点取れなければ5回やる、5回で1点取れなければ10回やる。やっぱそういうマインドで常に相手のゴールに向かいたいと思います。

ーー試合後に円陣の中で選手たちと共有したことを教えてもらえますか。

これだけのサポーターに期待をしてもらって応援をしてもらって結果が出せないので、何を言われてもちゃんと反省をしなければいけません。サポーターのストレスは十分に感じているし、そこと戦うのは選手の仕事ではないので、悔しい思いをかみ殺しながらちゃんとサポーターに感謝の気持ちを伝えること。それから、こういう試合をちゃんとモノにできるような勝負強さ、本当の意味での強さを選手に求めたいし、僕ももっと強くならなきゃいけないなと思っています。