【試合後コメント】霜田 正浩監督 第20節 愛媛戦 ※無料配信

――まずは試合の総括をお願いします。

遠くまで来てくれたサポーターに勝点3を届けたかったので残念です。ただ、僕たちの力は示すことができましたし、最後の最後まで勝利を目指して選手たちが頑張ってくれたので、次に繋がるゲーム後半戦の最初のゲームとしては、非常に良いゲームができたと思います。首位・愛媛を相手に、自分たちのやりたいゲームができた。グラウンドコンディションは悪かったですが、ボールを前に運んでチャンスも作りました。勝点3を取れなかったこと、それだけが悔やまれます。

――残り15分が課題だった中で、先に点を取ったけれどもアディショナルタイムで決められてしまって、光と影の部分が出たと思います。その部分はどう振り返りますか？

非常に最後まで我慢比べが続いていました。小松が素晴らしいゴールを決めてくれたので、最後はなんとしても守り切りたかったところです。そこで守りきれなかったのはまだまだ自分たちの力不足だと思っていますし、それでも最後の最後まで戦ってチャンスも作りましたので、「半歩前進」という形だと思います。

――きょうやろうとしたことと、勝点1ながらも次に繋がる部分の手ごたえはありましたか？

愛媛は首位を走るチームですので、そう簡単にいく試合になるとは思っていませんでした。それでも相手がどこであれ、自分たちはプレッシャーをかけて相手のボールを奪いに行き、相手にラフなボールを蹴らせて、マイボールになったらしっかり繋いでしっかりはがしていく。ゴール前に、ペナルティエリアの中に人もボールも入っていく。そういうシーンをたくさん作れました。判定で覆った「幻のゴール」もありましたけども、そういうことも全部踏まえて、僕らのやりたいサッカーをできていたのではないかと思っています。

――やろうとしたことの中で、とりわけロストした後の「攻から守」の切り替えが迅速で、菊井選手や安東選手、安永選手などの出足の鋭さが目立ちました。前節からそうですが、ダブルボランチが機能していたように見えましたが、その部分についてはいかがでしょうか？

ダブルボランチは山雅の心臓です。そこでしっかりボールを触る、ボールを回収する、狩ることができる。そのようなことができているのは非常にチームの状況がいい要因だと思います。ただダブルボランチだけではなくて前線の鈴木も、途中から入った渡邊も、ボールを失った瞬間にちゃんとボールを奪い返しに行っていました。この暑さの中でスピリットをしっかり見せてくれたと思っています。

ほとんど決定機を作らせるところはなかったので、最後の1点は本当に悔しいです。それもサッカーなので、できたことを持ち帰って、次もまたアウェイですがしっかり自分たちが積み上げていったものをさらに積み上げていって勝点も積み上げたいと思います。

――最後の円陣では大きな身振り手振りで話している様子でした。どのような話をされましたか？

選手たちは非常に悔しかったと思います。ゴールが認められなかったし、色々とフラストレーションが溜まっていましたけど、見にきてくれたサポーター、DAZNで観戦してくれたサポーターはちゃんと僕たちの力を誰もが分かってくれていると思います。そういう意味では、勝点3を取れなかったのを誰かのせいにするのではなくて、もう一度自分たちにベクトルを向けて、本当に勝点3を取れるようなチームになろう――という話をしました。