【試合後コメント】霜田 正浩監督 第28節 岐阜戦 ※無料配信

――まずは試合の総括をお願いします。

お互いに今日のゲームの重要性をちゃんと分かった上で、気持ちのこもった試合になったので、お互いに勝つチャンスがあったと思います。その中でもこれだけたくさんのサポーターに来ていただいて、本当に素晴らしい雰囲気を作ってくれました。なので余計に勝点3が取れなかったことが悔しいです。選手たちにも言いましたが、僕らは「いい試合で勝点1」では絶対ダメなので、勝点3をなぜ取れなかったのかについて猛省したいと思います。

――前半は山雅にも相手にも決定機がある中で前半を折り返しました。ハーフタイムで、前半の内容をどう評価して、それを続けようとしたのか変更を加えようとしたのかを聞かせてください。

こちらの決定機と向こうの決定機の質が違いました。自分たちは決定機をもう1回後半作ろうということ。攻撃では前線の4枚が最初にいきなりチャンスを作れたのですぐ行きたくなってしまうけれども、もう少し相手陣地で相手を揺さぶったり、ちゃんとタイミングを測ったりすること。良い時はできているけれども直線的な攻めが多くなってしまって、失い方が悪くてカウンターを食らう、あるいは向こうのクリアから僕らのピンチになってしまうというような状況が前半はありました。

なので「リスク管理をちゃんとやろう」ということと、「もう少し高い位置で時間を作ろう」という話をしました。ただ相手も前から(プレスに)来たりしてたので、思ったほど僕らがやりたいビルドアップができませんでした。そこが一番の反省です。

――山雅に関してはボールを奪った瞬間にもっと早くなだれ込んでいく展開にしたい意図がある中で、なかなか思い通りにいかなかった印象もあります。実際の部分はいかがでしょうか?

非常に良い試合が続いていて、今週の練習もとても良かったです。どこかで自信との裏返しで「できる」と思い過ぎてしまって、謙虚さが足りなかったと思っています。そこが自分たちの反省点。もっと少ないタッチで味方をうまく使うとか、ちょっと落ち着いてドリブルでトライするとか、クロスもタイミングがなかなか合わなかったりとか。そういう細かなところが、最後1点を取れなかった原因だと思っています。

――交代カードを切りましたが、ゴール前で決定的なシーンを作るには至っていません。「エゴを出してでも1点をこじ開ける」という姿勢が伝わらなかった印象がありますが、交代した選手への評価を教えてください。

うちの選手はどの選手も、1人で局面を打開したりドリブルでカウンターで運べたりというタイプの選手ではないので、やっぱりコンビネーションで味方と絡んで繋がりながらやっていくタイプだと思います。今日はサイドバックがほとんど上がれず、クロスも上げられなかったので、やっぱり前に攻撃にかける人数がそもそも少なかったし出ていけなかった、出て行ったけど使えなかった。両方ありますけれども、そういうところが最後に一刺しできなかった理由だと思っています。

――相手の強みであるサイドハーフにはほぼ縦にも中にもやらせませんでした。決定機を作られましたけれども、それでも無失点に抑えられた守備についての評価を教えてください。

今日は本当に「守備の意識が絶対に必要だ」という話をしていました。アクシデント的なピンチ以外はちゃんと対応できていたし、僕らが練習でやってきた通りにちゃんと対応できていました。守備で無失点だったということはとても喜ばしいこと、うれしいことで選手を褒めてあげたいですけど、でもそういうときに限って1点を取れませんでした。攻撃も守備も両方でチームの評価です。逆の試合もありますし、勝点1しか取れなかったのは僕も含めて全員の責任だと思っています。(勝点)3を取れるようにならなければいけないし、次の試合からまた引き続き毎試合(勝点)3を取りにいきたいと思っています。

――次の試合からそれを実現するために修正すべき点はどこでしょうか?

修正よりも、精度を上げていく。強度はもうだいぶ出てきたので、判断を早くする。1週間で見違えるようにサッカーがうまくなるわけではないので、今まで僕らがこれだけたくさん点を取ってきた仕組みの精度をもっともっと上げて、個人の判断を早くする。シンプルに味方を使い、相手のゴールに向かってスプリントする。今までやってきたことをもう1回練習から意識を高く持って、点を取りに行くために練習からやっていきたいと思っています。