【イベントレポート】新加入選手発表記者会見@ザ・ブライトガーデン ※無料配信

取材日:2021年1月9日

2020年シーズンの新加入選手記者会見が9日、松本市のザ・ブライトガーデンで開かれた。今季の新戦力17人のうち14人が出席し、それぞれに決意などを表明。それに先立ってチーム編成についてのコンセプトやテーマなどを説明した鐡戸裕史・編成部長は「既存の選手も含め、(J1昇格という)目標に向かって進んでいく選手たちを選んだつもり。全体的にバランスの取れた補強ができた」と話した。

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鐡戸編成部長は昨季の反省を踏まえ、「得点力を上げていかないといけない。やはり勝ち切ることや複数得点を取ることがJ1昇格や定着には間違いなく必要」として前線を厚めに補強したと説明。さらに「2列目はドリブルで仕掛けられる選手、スピードのある選手と特徴のある選手、ボールを落ち着かせる経験値のある選手も補強した」と続けた。

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戸島章

実際に新戦力はFW登録が戸島章、鈴木国友、ルカオ、横山歩夢の4人。既存戦力の阪野、韓勇太、榎本と合わせて7人となった。このうち今季スタート時点で唯一のブラジル人となるルカオは来日直後で自主隔離期間のため、この日は不参加。191センチの戸島は「高さを生かしたダイナミックなプレーでアシストやゴールを取ることが特徴。山雅はスタジアムの雰囲気に圧倒されてやりづらかった。ホームになったら心強い気持ちがあるので、早く皆さんの前でプレーしたい」とあいさつした。

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鈴木国友

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横山歩夢

昨季、期限付き移籍先の北九州で41試合6得点をマークした鈴木は「ポストプレーもできるが、足元にも自信を持っているので見てもらいたい。前を向いたときの推進力にも自信がある。応援を背にプレーし、松本山雅とともに成長していきたい」。ユースからのトップ昇格2人を除けば唯一の高卒ルーキーとなる横山も「スピードに乗ったドリブルが一番の特徴。J1昇格に貢献できるよう精いっぱい頑張る」と初々しく抱負を述べた。

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田中パウロ淳一

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河合秀人

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表原玄太

MFのうち田中パウロ淳一、河合秀人、表原玄太はドリブルを特徴とする。田中パは「パワーがあってスピードがあって点を取れてアシストできる選手になりたい。今のところ長所はないが、試合に出てみんなのために犠牲になるプレーをしたい」と意欲を語った。河合は「ドリブルや前への推進力を生かし、チームの目標であるJ1昇格を目指していく」、表原は「特徴はドリブルやシュート。(サンプロ)アルウィンはサポーターが熱くて、プレーしたときは怖いイメージだった。絶対にJ1に昇格しましょう」と呼びかけた。

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小手川宏基

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平川怜

新加入のうち最年長31歳となる小手川宏基は「ゴール前でのアイデアやポジショニングを出していきたい。サポーターの皆さんの声援を受けられるよう、まずはしっかりキャンプから練習していく」と抱負。年代別日本代表のボランチとして名を馳せる20歳平川怜も「足元の技術を生かしたプレーが得意で、山雅のスタイルの中で自分を出していく。サポーターの皆さんに認めてもらって試合している姿を見せたい」と闘志を燃やした。

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外山凌

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浜崎拓磨

サイドバックは左が外山凌、右に浜崎拓磨。昨季J2最多得点の水戸で左サイドバックを務めた外山は「縦への突破やクロスが特徴で、松本山雅の印象はホーム・アウェイかかわらず多くのサポーターが駆けつけてくれること。このクラブでプレーできることをうれしく思っている」と話した。昨季J1仙台で24試合に出場した浜崎も「クロスやプレースキックなど、得点に繋がるプレーが持ち味。山雅はチームもサポーターも一体感があるイメージで、それは僕も大事にしている部分なので一緒に戦いたい」と意気込んだ。

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篠原弘次郎

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星キョーワァン

センターバックの新加入は2人。既存の橋内、大野、常田の3人に加えて実力派の篠原弘次郎、若手成長株の星キョーワァンを迎えた。篠原は「粘り強い守備を出していきたい。街もクラブもJ1を狙えると思い、迷いなく決断した」と決断の経緯を明かし、星も「ヘディングやスピードを見てもらいたい。山雅の印象はすごくサポーターが熱くてアルウィンの雰囲気が良いこと。そこで活躍したいと思って決断した」と話した。

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稲福卓

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神田渉馬

そしてユースからトップに昇格した稲福卓、神田渉馬の2人の臨席。「狭い空間でボールを受けることや相手をはがす動きが特徴。それを試合で見せられるよう練習から常に100%を出し、昇格に向けて精一杯やっていく」と決意を述べ、神田も「ユースから直接(トップに)上がるのは初めてなのでうれしい。シュートストップが得意なので、ピッチで表現できるよう1年目から頑張っていく」と話した。

このほか大卒ルーキーの宮部大己(法政大)と野々村鷹人(流通経済大)はともに、大学の大会出場のため欠席した。今季はひとまず36人の体制でスタート。平均年齢は25.00歳で、昨季の26.03歳からさらに若返った。背番号も併せて発表され、期限付き移籍から戻ってきた安東が4番。同じく復帰組の下川は27番、ゴドンミンは21番となった。既存組では、在籍5年目の橋内が従来の31から13に替わった。

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先立って新任コーチの紹介もあり、2016年以来5年ぶりの復帰となるフィジカルコーチのエルシオが登壇して日本語であいさつ。「松本に戻ってこられてうれしい。よろしくお願いします」と話し、「昇格のためにはハードワークしなければいけないのが当たり前。そのためにはコンディションやメンタルを意識しなければ絶対に結果はついてこない。合宿から体が強くなるためだけではなくメンタル的にも気持ちを入れなければいけない」と口元を引き締めた。

チームは11日に無観客の新体制発表会をまつもと市民芸術館で行い、16日に始動。17日からキャンプに突入する。山雅プレミアムでは例年通りキャンプに完全密着し、新たなスタートを切ったチームの現状や新戦力の特徴などを詳しく伝えていく予定。

編集長 大枝 令 (フリーライター)

1978年、東京都出身。早大卒後の2005年に長野日報社に入社し、08年からスポーツ専属担当。松本山雅FCの取材を09年から継続的に行ってきたほか、並行して県内アマチュアスポーツも幅広くカバーしてきた。15年6月に退職してフリーランスのスポーツライターに。以降は中信地方に拠点を置き、松本山雅FCを中心に取材活動を続けている。