【試合後コメント】霜田 正浩監督 第16節 鳥取戦 ※無料配信

――本日の試合の総括をお願いします。

鳥取というかなり遠い場所にも関わらず、雨が降るという予報にも関わらず、大勢のサポーターが来てくれました。サポーターの笑顔を見るだけで今日は本当に感激です。バスが入ってくる前にサポーターが入口で声をからして歌ってくれて、とても心が揺さぶられました。やっぱりそういうサポーターのために勝たなければいけないと思っています。選手たちが与えられたタスクと戦術、それから相手よりも走る、戦うということを全部やってくれた結果だったと思います。ただ、まだまだ足りないところもありますので、一喜一憂することなく、また次の準備を今日からしたいと思います。

――今週のトレーニングでフォーカスしてきた守備からいい攻撃に繋げる部分が出た試合だと思います。その部分は振り返っていかがでしょうか?

また次の試合がありますので、今日「ここがハマった」「ここがハマらなかった」という話はなかなかできないんですけれども、ただ、このシステムチェンジで僕らがやりたかったことを今日はたくさん出すことができたと思っています。ボールを繋ぐのに人が近くにいる、あるいは前向きに奪って出ていく。そういうカウンターやセットプレーとかいろんな形で点が取れたことは本当にうれしいんですけれども、1点も取られなかった、ゼロで抑えられたということが一番の収穫です。

――前節からシステム変更をして改善を図り、正解に近いものも見えてきたということでしょうか?

1試合で正解かどうかということもそうですし、正解を求めることではないので、正解でも不正解でも勝点3を取ることが僕らには必要です。ただ「頑張れ」「走れ」だけではなかなか勝点3が取れないこういう世界の中でどうやって勝点3を取るのかを突き詰めた結果、今はこのやり方でこのシステムになっています。途中からシステムを変えることも非常にスムーズにいきましたし、システムではなく戦い方で、勝点3を取ることが今日はできました。次に繋げたいと思っています。

――ここから沼津、相模原、長野と上位の相手との対戦が続きます。そこに向けてどのように向かっていきたいですか?

あまり先のことは考えていないです。今日終わって次の沼津戦のことを準備したいと思います。僕らが勝っても彼らも勝っています。この勝ちを続けるためには、ちゃんと良い準備をしなければいけないと思っています。

――攻撃も前へボールをつける意識があり、守備も前へのベクトルを出す時間帯もあったと思います。常々強調してきたことがうまく表現できて結果につながった部分で手応えもあるのではないでしょうか?

前節こういう試合ができれば一番よかったんですけれども、今のうちの選手たちのキャラクターや、クオリティや気持ちや走力などを考えたときに、このやり方でも十分機能するという手応えがありました。それを選手たちに感じてほしかったので勝点3が必要でしたけども、今日はそういう意味では良い結果に繋がったので、「こういうことをやれば結果に繋がる可能性が高まる」ということが選手たちが感じてくれれば、それが今日の収穫だと思っています。

「前に出る」というのは、絶対に守備をちゃんとやろうと話をしてましたけど、下がるではなくて前に出て守備をすること、センターバックのところになかなかプレッシャーがかからなかったり、鳥取さんも非常にボール回しがうまいのでボールをある程度最終ラインで回される分には想定内でしたけれども、そこから入ってくるボールをちゃんと後ろが狙って奪って出ていくことができたので、こういう戦い方もできるといいと思っています。

――クリーンシートについてもお伺いしたいです。プレスの掛け方や誘導の仕方も相手の特徴を踏まえて工夫していたこと、ゴール前でタイトに守ること、前の選手もスプリントバックしてくることなど、全体としてゼロで終わらせようという意図が表現できたのではないでしょうか?

4-0からもっとたくさん点を取りたかったんですけど、何点取ってもゼロで終わりたかったというのが今日の僕の一番の個人的なテーマでした。橋内が戻ってきてくれて最後どうやって締めるかを考えていましたけれど、「彼らが最後こうしてくるだろう」というのを先回りして守備ができました。あるいはボールを回されても、シュートを打たせなければOK、クロスを上げさせなければOK、ゴールに入れさせなければOK。そういう意思統一が今日はみんなできてくれたので、例えば強い相手とやってずっとボールを回されても、ゴール前に気持ちのこもった壁を作ることができれば、昔の良かったときの松本山雅に少し近付けられるのではないかなと思っています。

――点を取った直後にたたみかけました。今まで足りなかった部分でもあると思いますが、そこを出せたということに対する受け止めはいかがですか?

取れるときと取れないときがあります。2点目がなかなか取れずに追い付かれてしまう試合をこのところずっとやっていたんですけれど、1-0でも勝てるチームにしたいし、2点目3点目4点目が取れるチームにもしたい。両方に今トライをしてる最中です。今日は結果が出ましたけれど、2点目が取れなかったとしても今日は絶対にゼロで終わらせるつもりでやっていたので、結果として2点目3点目4点目が取れました。それ以外のところでもゲームが非常に精神的にも優位に立てるスコアになってくれたので、あとはもう自分たちの戦いでどうやってゼロで終わらせるかというところだけにこだわりを見せたかったのでよかったです。

――先制のFKは山本龍平選手が蹴りました。それはベンチからの指示だったのでしょうか?

決めていました。昨日、一昨日とずっと練習でも決めていたので、自信を持って龍平に蹴らせました。