【試合後コメント】霜田 正浩監督 第20節 八戸戦 ※無料配信
――試合の総括をお願いします。
総括の前に、同じ監督として石﨑(信弘)さんの800試合は本当に素晴らしい記録だと思います。改めて敬意を表したいです。
そして、この遠くの地に本当に大勢のサポーターが来てくれました。いつもアウェイに来てくれますが、やはり時間と手間とお金をかけて来てくれているサポーターにきちんと結果で応えなければいけません。本当に申し訳ないし、彼らに勝利を届けられなかったことを悔しく思います。
試合は、非常にコントロールされた良い試合ができたと思っていますが、また少ないチャンスを決められました。その少ないチャンスを彼らに与えてしまったのは僕らのボール回しなので、それは本当に猛省しなければいけないと思っています。ずっと敵陣にボールを運んでサッカーをしよう、ボールを前につけよう、前につけて前にサポートして前向きなサッカーをしよう…と1週間準備をしてきましたが、やはりどうしても後ろにパスをしてしまう、後ろに返した人間もまた横に繋いでしまう。そうして相手のプレスの勢いをそのまま受けてしまった結果の失点なので、まだまだ僕らはやらなければいけないことがたくさんあると思っています。
攻撃もチャンスを作るだけではなくて、やはり決め切るところにもっともっとこだわらなければいけないと思っています。こういう試合が一番こたえますが、負けた原因ははっきりしています。そこにフォーカスをして反省をして、次の準備に行きたいと思います。
――先に点を取れば違う展開になったと思うんですけれども、八戸のプレスの圧力に対して若干受けに回っている時間帯もあるように見えました。前向きになれない要因をどのように感じていましたか?
90分の中でできた時間帯とできなかった時間帯があるのは仕方がないと思っています。だんだん慣れてくれば彼らがどこからプレッシャーにくるかというのは分かっているので、それを落ち着いて繋げる、落ち着いて出せる、そういう選手もいますし、ちょっと圧力を感じるとすぐ後ろに下げてしまう選手もいます。ピッチに立っている選手全員が、やはり同じ矢印でサッカーをもっともっとやらせなければいけないと思っています。
――失点はミスという部分もありましたけれども、そこの要因についてはどう思いましたか?
相手のボールやクロスを跳ね返す、セカンドボールを拾う。そこができれば僕らのペースになっていたと思います。全部が全部できるわけではないので、相手ボールになったときにしっかりと身体を張った守備をする、スプリントバックする。そういう部分はできていたと思います。返すがえすもあの1失点が悔やまれます。きちんと映像を見ないとわかりませんけれども、最後のヘディングシュートよりも、「なぜ僕らがボールを失ったか」という方が大事だと思っています。
――自分たちが低い位置でのミスを排除しようという中で、あの時間帯に立て続けに低い位置でもろに圧を受けて食われてしまいました。慣れてきていた時間帯にそれが頻発してしまった要因について、現時点で何か感じる部分はありますか?
ボールを大事にするサッカーをやっているので、余裕があったのか、ちゃんと見えていたのかわかりませんが、結果として相手の矢印をそのまま食らう形になってしまいました。彼らの判断を尊重したいんですが、その判断が命取りになることもサッカーの世界ではよくある話です。自陣でボールを失って、その流れから失点をするというのはここ最近ずっとなかったので、まだまだもう一度取り組まなければいけないと思っています。
――滝選手と野々村選手はケガから戻って途中出場しました。そこに対しての受け止めと、滝選手はサイドに置いて菊井選手をボランチにするのではなく、滝選手をボランチに入れました。その狙いはどんな部分だったのでしょうか?
後ろからどんどん追い越していく選手を増やしたいと思っていました。滝はサッカーIQも高いですし、守備も頑張りますし、ボランチの選手ではないですけどインサイドハーフだと思えば、彼があそこから起点になって飛び出して、いろんなところで前を向ければ攻撃も厚くなるだろうと思って最初はそこに入れました。
強みであるセットプレーがもう少したくさん取れれば、野々村がピッチに立って相手の脅威になると思ったのですが、なかなかセットプレーが取れませんでした。でもやっと帰ってきたので、そこからまた競争が始まると思います。
――「敗戦の原因がはっきりしている」という言及がありました。どのような部分になりますか?
なぜ点が取れなかったか。簡単に点が取れるスポーツではないですが、やはり最後のクロスやシュートで足を振るところが一つ遅かったと思います。あと点を取られたのは最後の瞬間ももちろんですが、そこに至る流れで、やはり自分たちが簡単に自陣でボールを失ってしまったのが原因だと思っています。