コラソン試合レポート 第7節 ベガルタ仙台戦

前節、アウェイにおいてJ1残留のライバルと目されるモンテディオ山形戦をスコアレスドローで引き分けた山雅。その引き分けを生かすためにも今節、是が非でもホームで勝ちを奪いたい。

その対戦相手は・・・ベガルタ仙台。

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個人的な話になるが、15年前に僕も3年間所属していた古巣である。当時J2ではあったが素晴らしいスタジアム、そして熱いサポーターに支えられ昇格を経験させてもらった。

その後、降格するも再び昇格を果たし、15年経った現在ではJ1に定着しつつあるクラブだ。

僕は、山雅と仙台は似ているクラブだと思っている。同じ地方クラブであり、素晴らしいスタジアムがあり、熱いサポーターが支えている…どちらもそんなクラブだ。

因みに僕と、ベガルタ仙台の渡邉  晋監督は当時一緒にセンターバックを組みプレーしていた。

渡邉監督は非常にクレバーで、人間としても尊敬出来る人物だったことを覚えている。しかもイケメン(笑)。そんな渡邉監督がアルウィンでどんな采配を見せてくれるのか、非常に楽しみである。

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そして、何と言っても去年まで山雅に所属し昇格に大きく貢献した2選手、多々良と山本がいることに触れない訳にはいかないだろう。

多々良選手は僕がいた去年まで3年半一緒にプレーしたが心身共に山雅で成長。山本選手は去年途中から加入し7得点を挙げ、山雅のJ1昇格に大きく貢献した。

他のチームに移籍した選手がかつてのホームで凱旋試合をする時、試合前のメンバー発表時にはブーイングが多いもの。だが、2人の名前が読み上げられた時に山雅サポーターは割れんばかりの拍手でかつての仲間を迎えた。

それはサポーターのみんなが彼らに感謝していると言うのが伝わった素晴らしい光景であり、思わず僕は鳥肌がたった。

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試合前からリーグ屈指の両サポーターのコール合戦も目を見張る物があった。

そんな最高の雰囲気に包まれたアルウィンに、キックオフの笛が鳴り響く。

いきなり仕掛けたのは、ホームで待ちわびるサポーターに初勝利を届けたい山雅。

開始1分も立たない45秒、岩上からのロングスローに飛び込んだ後藤がヘディングシュート。惜しくもゴール左に外れるが、いきなりあわやの場面を作り出す。

続く9分には2試合連続でスタメンを勝ち取った前田が、岩上からの縦パスを受けると左足を振り抜く。が、これは力が入り大きく外れる。

14分にはオビナが左サイドから中に切れ込んでシュートを放つなど、ホームのサポーターに背中を押され山雅が積極的な立ち上がりを見せた。

しかし前半はお互いミスも多く、その後はチャンスを作り出すことが出来なかった。

後半の立ち上がりも、風上に立った山雅ががセカンドボールをことごとく奪い攻勢を強める。

すると59分、またもセカンドボールを左サイドに展開。岩沼、喜山、前田でパス交換すると岩沼がクロスボールをゴール前へ送る。

岩間が頭でフリックするとボールは岩上の足元に。

後ろ向きだったが振り向きながら相手ディフェンダーを抜き去り、右足を振り抜くと蹴られたボールがゴールネットを揺らす!待望の先制点が生まれた。

このゴール、岩沼がクロスを上げた瞬間ペナルティエリア内は44

これまで山雅は個の能力で点を奪われる場面はあったが、この場面では数的には同数であったにも関わらず個の力で岩上が奪った得点である。この様に、今後も敵ペナルティエリア内で個の力が相手を上回ることができれば得点は増えて行くだろう。

そして、クロスに対してもボランチの岩間が入って来ており人数をかけていた。山雅らしい素晴らしい得点だった。

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仙台は 67分に切り札・ウィルソンを投入し前線に迫力を出してきた。

これに対し山雅も75分に石原を投入、2トップ3ボランチの形にして対応。この反町監督の采配も功を奏し、それほど危ない場面を作ることもなくタイムアップ。

松本らしさ全開で掴み取った1-0の勝利。

この試合、特に厳しい終盤における岩間選手のボール奪取、運動量、ポジショニングは素晴らしかったと思う。地味ではあったが、まさにいぶし銀の働きだった。

それともう1人。ビックセーブがあった訳ではなかったがゴールキーパーの村山選手も良かった。風が強かったこの試合、キーパーにとってはかなり難しい試合だったと思う。だが、クロスボールにも積極的に飛び出し正確に対処していた村山の活躍も、ディフェンスの選手をかなり助けていたと思う。

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松本山雅にとって待ちに待ったホーム初勝利。

選手とサポーターが一体となって戦い、試合に勝利しみんなで喜ぶ。…本当に感動した!

勝利のアルプス一万尺は、何度見ても飽きない素晴らしい光景。これからもこれが何回も出来る様、みんなで闘い続けようじゃないか!!

飯尾和也

文章:コラソン 飯尾 和也

元 松本山雅FC センターバック。
ヴェルディ川崎、ベガルタ仙台、サガン鳥栖、横浜FCなどでのプレーを経て、2011年 松本山雅FCへ加入。松本山雅FCのJFL→J2→J1昇格へ貢献し、2014年シーズン終了後引退。 現在はメンタルサロン コラソンの代表を務める傍ら、講演会等も行っている。
Jリーグ通算311試合出場
U-16、U-18、U-19日本代表