【試合後コメント】第31節 長野戦 ※無料配信

菊井 悠介(MF)

――信州ダービーに勝利しました。率直ないまの気持ちはいかがですか?

自分たちの目標は昇格です。普段の勝点3よりも価値のある勝点3だと全員がわかっていますけど、自分はゲームキャプテンとしてみんなに「切り替えよう」と言いました。これで昇格できなかったら意味がありません。

ほぼパーフェクトゲームだったと思います。後半の最初は流れを持っていかれましたけど、また自分たちの流れにして、いつ点が入ってもおかしくない状況でした。見ている人も感じたでしょうが、圧倒的な差があったと思います。もう少し点差でその差を見せつけたかったですけど、これがサッカーだと思いました。

――気持ちだけでなく、これまで積み上げてきたものを出せたように思いました。

そこに一番自分たちはフォーカスしました。ダービーだからといって、普段自分たちがやっていないロングボール主体のサッカーは絶対にやりたくないという思いもプライドもありました。自分たちが今までやってきたことを表現できたことが、次につながるプレーだったと思います。

――信州ダービーをどういうものだと捉えて臨みましたか?

僕は今年で6回目ですけど、毎年この日の前には眠れない夜が来ます。松本市民には知っている方が多いと思いますけど、松本と長野は違う県だった。松本市のプライドに懸けてというところで、それをできるのは自分たちしかいない。ある意味プレッシャーですけど、今日みたいに勝って松本市民の誇りになれる。そういう立ち位置でもあると自分に言い聞かせながら、勝つことだけを考えていました。

もちろん自分のやりたいプレーだったり、「もっとこうしたい」というのはあります。それ以上にチームが勝つことだけを考えて、1週間準備してきました。それがピッチで出せて、何よりホッとしています。早く帰って寝たいです。

――最後に周回してサポーターの顔を見たときは、どう感じましたか?

何試合か前にヒーローインタビューで、満員の(サンプロ)アルウィンでプレーしたいと言いました。今日はアップから試合に入るまで震えましたし、痺れました。サッカー選手は幸せだと再確認できました。そのうれしさをピッチで表現しようと、みんなで話しました。どんどんカテゴリーが上がっていけば、こういう光景もたくさん見られると思います。満員のアルウィンでこうやって勝って、松本市民の皆さん、山雅を応援してくれている全ての方と喜べることが、最高のモチベーションになります。昇格まではまだ長い道のりですけど、自分たちは勝つだけだと思います。7連勝して、このアルウィンで昇格をかなえられるように。一つ一つ勝っていくしかないので、また1週間いい準備をしたいです。

――いい試合をした次の重要性も感じていると思います。この勝利を次にどうつなげていきますか?

先ほどパーフェクトゲームと言いましたけど、まだまだ修正する部分は個人のところもそうだし、チームもたくさんあります。また全員で試合を見返して、おのおの反省や修正を明確にしないといけません。その小さなことが、こういう1点差の勝利につながってくると思います。おごらず謙虚に、全員がやれることを準備して試合に臨む。その繰り返しをしっかりやっていきたいです。


野澤 零温(FW)

――得点シーンを振り返ってください。

1本目の決定機を外してしまって、正直すごく悔しかったし、引きずってしまったところはありました。でも仲間を信じて走り込んでいれば、ああいうところにこぼれてきます。自分の得意な形で受けられたし、GKもよく見えていたので、あとは浮かせるだけでした。自分のゴールというよりは、みんなの思いが詰まったゴールだったと思います。

――相手のゴール前が堅い中で、冷静な判断でした。

ボールが来てからそんなに焦ることなく(GKが)見えました。前のミスを良い意味で忘れられて、頭の中をリセットできたからこそ、ああやって冷静にGKを見てゴールに流し込めたと思います。

――得点後は霜田監督のもとに飛び込んでいきました。どんな思いがありましたか?

この夏に来させてもらいましたけど、なかなか結果を出すことができていませんでした。チームのプラスアルファとして来たにもかかわらず、そこまでチームに貢献できていませんでした。悔しい気持ちはたくさんあったので、そういう意味でもああいう点でチームに貢献できたのはうれしかったです。我慢強く使い続けてくれたコーチングスタッフを含め、霜田さんに感謝しています。そういう喜びが爆発しました。

――信州ダービーの雰囲気はいかがでしたか?

思っていたよりも迫力がすごかったし、雰囲気もすごかったです。この試合に立ち会えて光栄でした。しっかり勝ち切ることが大事だと思っていたので、それを実行できて、自分にとっても忘れられないゲームになりました。これからにつながるゲームだったと思います。もっとチームとして上にいけるように、日頃からしっかり取り組んでいきたいです。

SNSなどでもバチバチしていて、熱い気持ちは伝わってきていました。この1週間は今日勝つためだけに、全員で準備してきました。それが結果に表れてよかったです。楽しみにしていた試合で自分自身が得点して、チームの勝利に貢献できたことはうれしいです。ただ、チームとしても個人としても課題が多く残った試合でもあります。いろいろな意味で収穫のあるゲームだったと思いますけど、チーム全員で勝てたことをうれしく思います。

――残り試合に向けての意気込みをお願いします。

僕たちは勝つしかないし、負けられない戦いが続きます。残り数試合になりますけど、自分たちの目標は当初から変わらず、J3優勝、J2昇格です。そこは全くぶれずに、チーム全員で、クラブが一つになって、同じ方向を見て全員が自分の役割以上のことをやって、必ず昇格したいです。目の前の試合に目を向けて、確実に勝っていけたらと思います。これに満足せず、全員で準備してやっていきたいです。


米原 秀亮(MF)

――主導権を握りながらも、なかなか得点が奪えない試合でした。振り返っていかがですか?

ああいう展開で失点しての負け試合が多いシーズンでした。後ろのリスク管理をする身からすると、(失点)ゼロで抑え続けたのは大きかったと思います。(前節)岩手戦もそんな感じで、主導権を握っているけど前半に2点やられました。後ろは「ゼロでやろう」と話していたので、それを体現できたのは大きかったです。

――ボールを良い位置で奪ってのショートカウンターが多くありました。

相手のボランチに仕事をさせなければ、自分たちのペースになると、練習中からやっていました。そこを自由にさせなかったことで、前半は特に相手の攻撃を封じられました。それが一番大きかったと思います。

――同じ相手に3回は負けられないプレッシャーもあったと思います。

結構難しかったです。引き分けでもダメだし、負けられないというよりは勝たないといけないゲームでした。そのプレッシャーを受けてしまうのではなくて、むしろ楽しむくらいの感じでやろうと思っていましたけど、最初は雰囲気に呑まれていました。それもダービーだと感じましたけど、内容的にも悪くなかったし、危ないシーンも後半の頭の何回かだけでした。こういうゲームを「ダービーだから」とかではなくて、残り7試合、目の前の相手に同じようなテンションを出せれば絶対に勝てると思います。それを続けたいです。

――去年はこのダービーでの勝利から失速しました。

積み上げてきたものは悪くないし、前半戦に比べて良いサッカーができています。あとは結果を出すだけだと思うので、結果だけにこだわってチーム全体で戦い抜ければ、J2に昇格できると信じています。それを続けていくだけです。


山本 龍平(DF)

――信州ダービーに勝利しました。率直ないまの気持ちはいかがですか?

ナイス勝利でしたけど、個人的には本当に助かりました。今季最悪くらいのパフォーマンスだったと思います。「気持ちでは負けないでおこう」と思っていて、そこで力みすぎていた部分もあったと思います。ボールが足につかなかったので、苦いダービーでもありました。

――相手はサイドのところに厳しく寄せにきていました。

前から(プレスに)来るのはわかっていましたし、それを踏まえてプレーをしていたつもりではあります。なかなかうまくいかず、前半はずるずると悪いプレーが続いてしまいました。

――長野に2連敗していたことで、プレッシャーもあったと思います。

個人的には古巣でもありますし、2連敗もしていました。プレッシャーを感じていた部分はありましたけど、その中でもやらないといけない部分のほうが大きかったです。少し力が入りすぎたところはあります。

――山口選手と左サイドでプレーしましたが、連携はいかがでしたか?

中と外のポジショニングをもう少し合わせていけたらと思いました。本当にうまい選手だし、そうすれば左サイドから果敢にゴールに迫る場面はできると思います。

――去年はこのダービーでの勝利から失速しました。

ダービーが最後ではないし、ダービーで勝つことが目標でもありません。J2に昇格することが目標なので、残り7試合は全部勝つ勢いでやっていきたいです。