【試合後コメント】霜田 正浩監督 第35節 福島戦 ※無料配信

――まずは試合の総括をお願いします。

またホームのような雰囲気を作ってくれたサポーターに感謝します。そして口だけではなくて、ちゃんと勝点を届けなければいけない試合で勝点1しか取れなかったことを本当に悔しく思います。まだまだそれが僕らの力だと思っています。こういう試合でしっかりと2点目を取る、ゼロで抑える。そういう力がまだまだ足りないと思います。

総力戦ということで、いろいろな選手を使いました。本当に選手たちを信じているしやってくれると思っていて、やってくれる時もあるし結果が出ない時もあります。最後の最後まで諦めることなく信じて戦いたいと思います。

――前半の終わり際のいい時間帯に先制できました。後半のゲームプランと、流れを見る中での選手交代も含めてどのように考えていましたか?

1-0ですけど自分たちがボールを持てば相手のゴール前まで運べていたしチャンスも作れていたので、しっかり守りながら2点目を取りに行こうと思っていました。プレスに行くのか行かないのか、きょうはセカンドボールを拾われることが多く、せっかく取ったと思っても相手に転がってしまうようなシーンがすごく多かったので、なかなかリズムに乗れなかったと思います。

最後は1-0のまま終わらせるかもう少し我慢をするかというところで、選手の疲労具合、足をつった選手、システム変更も含めて考えました。相手のウイングバックにボールが簡単に入ってしまったので、3枚にした方が良いと思ってミラーゲームにしました。PKは倒した方もそうですけど、クロスを上げさせた選手、中でかぶってしまった選手、いろいろなミスが重なるとああなってしまうと思います。2点目を取れなかったことが、勝点1しか取れなかった一番の原因です。

――守備の部分で、チームの原則とすれば中に行かせないことが一つあると思いますが、失点前の時間帯から左サイドなどで少しボールとの距離が出始めていたようにも感じます。それは個人の疲労も含めて重たくなってしまったのか、チームとして前進できないような何かがあったのか、そこはいかがでしょうか?

相手のウイングバックが比較的低い位置で受けるので、僕らが後ろから取りに行くのも距離があってなかなかジャストで行けなかったと思います。裏を取られなければそれは問題ないんですけど、遅れて行ってボールをシンプルに上げられる中で向こうの選手が多く待っている状況だったので、それを今までは中で簡単に弾き返していたのですが、そこで被ってしまうと失点に繋がってしまうと思います。

――2点目を取れなかったことを要因に挙げました。取りきれなかった要因は最終的にクオリティといえばそれまでかもしれませんが、どんな部分に問題を感じていますか?

「クオリティが足りない」と言うのは簡単なんですけど、クオリティが足りない分だけどうやってチームとして仕組みで点を取るかということをずっとやってきています。その仕組みを忠実に愚直に繰り返すとご褒美が来るものなんですけど、それを中途半端な形でやらない。それでも個人のクオリティで決めてくれれば何も問題ないし、「仕組み」と「個人」の両方がなければいけないと僕も思っているので、僕が言った通りにやれとは思っていませんけど、それをやると思っていた選手とそうじゃない選手と、イメージが合わなくなってくると微妙なズレができてきてしまう。ボールが1個ズレるとなかなか難しいと思っています。

――菊井選手のポジションに山口選手が入りました。いい位置でボールを受けて、攻撃の軸となっていて、菊井選手の代わりではなくて自分の色を出せていたように感じました。渡邉千真選手のゴールも含めて、そうした選手たちのパフォーマンスはどう映りましたか?

小松、菊井という2人がいない中でどうやって点を取るのか。彼らに点を取る部分を任せていたわけではないので、彼らは仕組みの中で輝いた選手であって、違う選手も仕組みのかなで輝けるとずっと思っています。今日の渡邊千真のゴールもそうだし、山口一真のプレーメイクもそうだし、そういう部分はチームのプラスになっていたと思います。