【一問一答】田中 想来 トップチーム昇格内定記者会見 ※無料配信
来季のトップチーム昇格が内定したU-18所属・田中想来の記者会見が10月17日、在学する松商学園高校で行われた。これまでの来歴やプロ入りが決まった喜び、そしてトップチームでの抱負などについて、初々しくも力強い言葉で応対。会見の一問一答をお届けする。
来季よりトップチームへの昇格が内定いたしました、松本山雅FC U-18の田中想来です。まずはこのような会を開いてくださり、ありがとうございます。小さな頃から見て育った松本山雅FCというクラブで、プロのキャリアをスタートさせられることを大変うれしく思います。いま自分がここにこうして立っていられるのは、自分を支えてくださった全ての皆さまのおかげです。その方々に自分がアルウィンで躍動する姿を見せられるよう、日々努力していきたいと思います。応援よろしくお願いします。
――以前取材した際にも「小さい頃からプロ入りを目指してきた」と話していました。改めてプロ入りを目指したのはいつか、この世界にどんな思いをもってプレーしてきたか。今回トップ昇格が決まった喜びもお聞かせください。
4歳でサッカーを始めた時点でプロサッカー選手に憧れて、一流のサッカー選手になりたいという夢を持ってサッカーをしていました。このようにプロの世界に足を踏み入れるとなったときに、やはり「ここがゴールではない」というのは自分の中で実感しています。ここに立って初めてスタートラインだと思うので、ここから毎日努力して、クラブのいち戦力として戦えるように頑張っていきたいと思います。
――ご自身のプレーの特徴や強みを教えてください。
相手の背後に抜け出す動きから点を取ることが自分の長所だと思うので、それでゴールを量産して、チームの力になれるように頑張っていきたいです。
――今季は2種登録でトップチームに参加しています。この1年でどんな経験を得て、どう成長していると感じますか?
ユースとトップでは力の差が大きくて、ユースで通用したことがトップチームで通用しないということは多くあります。その中でも自分の通用する部分を見つけて、試合で表現することを自分の中で意識していたので、これからはその通用する部分をもっと増やしていきたいです。
――サポーターの皆さんは地元出身選手ということで期待が大きいと思います。信州の皆さんにどんなプレーを見せたいですか?
自分のゴールでこのクラブが上に行けるように頑張っていきたいと思います。
――17歳のうちにあと3試合が残っていて、信州ダービーも入ってきます。そこでもう一度自分の姿を皆さんに見てもらいたいという思いはありますか?
スタッフさんにも「17歳のうちに(ゴールを)決めたらクラブの最年少ゴールだよ」と教えてもらいました。もちろん自分の中でも早く点を取りたいという意識はありますが、チームが昇格できるようにすることをまず第一に考えて、その中で自分がゴールを決めればチームのためにもプラスですし、自分にとってもプラスになると思います。試合に出るからにはゴールを狙っていきたいと思っています。
――南信地域の出身で、プロスポーツは身近ではなかったと思います。それでも4歳でサッカーを始めた頃からプロを意識していたのは、どんな出会いがあったのでしょうか。そして、これからの南信地域の子どもたちに影響を与える存在にもなると思いますが、生まれ育った地域への思いはありますか?
母親から「やるからには最後までやりなさい」ということを昔から言われていて、サッカーを始めたときにも「やるからには大好きなサッカーでご飯が食べれるように」と言われていました。サッカーを職業にできるようにすることは、まだ4歳の自分はそこまで考えられていなかったかもしれないですが、うまくなりたい一心でやってきた結果がプロにつながったと思います。
南信の子どもたちは自分の背中を見て、一人でも多くの人がサッカーを始めてプロになりたいと思ってくれたらいいと思います。
――プロへの憧れやなりたいという気持ちが「なれる」という確信に変わったタイミングやエピソードはありますか?
正直、中学のジュニアユース時代は試合に出られない日が多く続いて、自分の中で「もしかしたらダメなのかもしれない」という気持ちがありました。ユースに昇格させていただけるという話をもらって、ユースに上がることによってよりプロの世界が身近に感じて、高校1年生のときに初めてトップチームの若手練習に参加させていただいたときに、「この楽しい環境でやるしかない」と自分の中で思って、その世界に行けるように必死に努力しました。
――山雅のジュニアユースに入るきっかけと、セレクションに受かったときの気持ちはいかがでしたか?
小学校の頃はプロになりたいという気持ちが大きくて、プロになるんだったらプロサッカーチームの育成組織である松本山雅FCのジュニアユースに入るのが一番の近道なんじゃないかと考えました。セレクションは自分の中で出来が良くて、受かるか受からないかはその時点ではわからなかったですが、いざ合格という字を見たときはすごくうれしかったです。
――憧れの選手や目標としている選手はいますか?
もともとこのクラブにいて、今はセルティック(スコットランド)でプレーしている前田大然選手が尊敬する選手です。前田選手はタイミング良く裏に抜けてゴールを量産して、チームを勝たせられる選手だと思うので、自分もそのような選手になりたいと思います。
――それは身近でプレーを見ていたからでしょうか?
ジュニアユースのときに彼のプレーを見て、すごいなと思いました。そこから憧れです。
――高校1年生のときに初めてトップチームの若手練習に参加して、どんなことが楽しかったですか?
その日は対人の練習をしましたが、なかなか自分が勝てませんでした。そんな経験は今まであまりありませんでした。自分より高いレベルでサッカーをするということに楽しさを感じました。
――よりハイレベルな環境に身を置くのが魅力的だという価値観だったのでしょうか?
レベルの高いところに身を置くことで、自分自身もレベルアップさせられるというのはありました。
――小学生時代に4種のTopStoneでプレーしていた頃、山雅のトップチームはJ1やJ2で戦っていました。ご自身にとってどんな存在でしたか?
友だちのお父さんが松本山雅の大ファンで、試合だったり練習に一緒に連れて行ってもらって、「かっこいいな」と思いながら見ていました。
このほか後日、RAZUSOのホームページと月刊誌「山雅人」で特別インタビューを掲載する予定です。