【試合後コメント】早川 知伸監督 第20節 奈良戦 ※無料配信

――本日の試合の総括をお願いします。

ホームで3-0で勝てたことを本当にうれしく思っています。まず選手たちがよくハードワークしてくれて、やり切ってくれたと思っています。

選手たちももちろん頑張りましたけれども、今日の勝利はやはりサポーターの力が大きかったと思っています。

ご覧の通り今日はホームスタジアムの横断幕に、サポーターからの強いメッセージがある中での試合でした。それは選手たちにも伝え、「自分たちがやるべきことをしっかりとやっていこう」と送り出して結果を出すことができました。

選手たちがサポーターの強いメッセージにしっかりと応えることができたこと、プレッシャーにも打ち負けずに戦えたことはすごく良かったと思っています。本当にサポーターに感謝しています。

ただここで一勝したところで大きく変わることはないので、続けてやっていかなければならないと思っています。

内容的にはやはりボールを持たれる時間が長い中でも、辛抱強く我慢強く戦ってくれました。特に守備のところはすごく良かったと思います。しっかり自分たちで微調整しながら、一番危ないところはやらせないという形にできた部分は評価できます。

もちろん課題はまだまだありますけども、今日のところはしっかりと結果という形で証明できた部分は、そのまま評価したいと思います。続けてやっていきたいと思います。

――序盤の2得点が非常に大きかったように感じます。取り方としてもプレスや奪い方が非常に良く、そこから素早く狙って奪えました。

自分たちが守備で奪える形を求めていく中で、積み上げてやってきている部分ではあると思っています。ただ(高橋)祥平にしても(山本)康裕にしても小川大貴にしても、やはりベテランの力も含めてしっかりまとまりながらできた部分が、大きかったのではないかと思っています。

なかなか苦しい時間帯もありましたし、全てがうまくいったわけではないですけれども、やはり取り方、そしてゴールの奪い方も含めて良かった部分は、みんなが連携できて統一できたところだと思います。

――前半最後の方に真ん中を破られたりして非常に危ないシーンがあった中で、後半はあまりそういうシーンもなかったと思います。どういう修正をかけられましたでしょうか?

自分たちのプレー原則もそうですし当たり前ですけれど守備は原則をしっかり押さえ、中から外に追い出そう、中はやられないようにしようと修正をかけたところです。

ただ相手のやり方自体も2トップにしてきて人も替えてきたので、逆に自分たちがやりやすいというか、組みやすい形になったというのも結果的にはあるのではないかと思います。

――山本康裕選手がケガ明けで戻ってきました。トレーニングマッチを経ずにいきなり出すのは勇気も必要だったのではないかと思います。その中で川上選手も加入後初出場したという部分も含めての振り返りはいかがでしょうか?

(トレーニング)ゲームを間に挟んでいないことは少し不安要素ではあるんですけど、康裕ぐらいの経験の持ち主であれば特に問題ないかなと思いました。コンディションは一番心配していたところでしたけれども、行けるところまで行ってくれたと思います。

新加入の川上航立も、途中からですけどもしっかりと役割を全うしました。できることはしっかりと今日の中でも十分発揮してくれたんじゃないかと思っています。

――3ゴールとも素晴らしい形でしたが、試合の流れを決める上で一番大きかったのはどのゴールだと考えていますか?

やはり2点目だと思います。あそこで2点目が取れたというのはチームにとってはすごく活気が出るというか、勢いに乗ってできたと思います。安永のボール奪取から(村越)凱光の判断も含めてですけれども、あそこはすごく大きいところでした。

守備の中から自分たちがペースをつかめる部分も、しっかりと選手たちも十分理解してやってくれました。それがその得点に繋がったのではないかと思っています。

――後半戦を白星でスタートしました。

勝ち星を持ってこなければいけないので、今日のように我慢強く、まずは守備から入っていくところは変わらないと思います。

その中で自分たちがどう奪えるか。ただ回されているだけではなくて奪いどころも明確にする中で、前向きでボールを奪う形を作っていかなければいけないと思います。

ただやはり相手があることなので、相手の特徴も含めて自分たちがしっかり分析する中で選手たちに伝えていったり、選手たちがそれで微調整したりということができればと思います。

――今日は横断幕が1枚だけで会場の雰囲気が普段とは違いました。それを踏まえて選手たちにはどんな言葉をかけたのでしょうか?

サポーターからの話をクラブ関係者から聞いて、このクラブのよりどころである「One Soul」、やはり原点に返ることを込めてああいう形にしたと聞きました。

なのでそれはそのまましっかりと伝えなければということでした。ミーティングの最後にしっかり「One Soul」を文字と言葉でまず説明したところです。

そこから付随して「このような形でサポーターがメッセージを出してきたということはどういうことなのか」を問いかけ、選手たちに何をすべきかという話をしました。

――得点シーンですけれども、奪ってから「前」という意識が強かったからこそ生まれたゴールという捉え方もできるのではないでしょうか?

もちろん前進していくことはもっともっと必要だと思っています。やはり自分たちがボールを奪ってゴール前まで行けるか、特にショートカウンターだったり自分たちが切り替えで優位に立てるのは自分たちの強みであることをもう一度し再認識しなければならないと思います。

ポゼッションして優位に立ってゴールに進んでいくサッカーよりも、自分たちはしっかりと守備をした中から、奪って早い攻撃でゴールに向かっていくことがまず自分たちの一番の強みであることを再認識した中でやっていかなければならないと思います。

――ベテランの選手たちは、ゴールを取った後に喜ぶよりも話をしたりして、「今何をすべきか」を示していたように感じます。ベテランの選手たちの振る舞いや意義についてはどのように感じていますか?

今言われた通りです。本当に「今、何をすべき」というのもわかっていますし、言葉一つ一つも他の選手への影響があるので、そこで方向性を十分にそろえてくれていると思っています。続けていってもらいたいと思っています。

――直近2試合は3失点だった中で、今日はクリーンシートで終えました。今日のゲームの中で守備の部分で選手たちに伝えたものはどんな言葉だったでしょうか?

自分たちは組織立って守備していかなければならない、ということです。今週のトレーニングでも、特にゴール前の攻防は意識的に入れたところでもありました。

こういうことが想定される中ではあったので、そこを粘り強く身体を張って、しっかりとゴール前で守備をしていくというところ。練習中からしっかりと意識的にできた部分を、選手たちが今日の試合の中ではっきり発揮できたからこそ、クリーンシートになったと思っています。よく頑張ってくれたと思います。

――次節は信州ダービーとなります。意気込みをお願いします。

絶対に負けられない試合になります。アウェイではありますけれども、またたくさんのサポーターが応援に来てくれるはずです。そこで勝利するための準備を、この1週間でしっかりしたいと思います。