【キャンプレポート】練習の成果 トレーニングマッチで随所に示す ※一部無料

第2次鹿児島キャンプ第4日は11日、一般非公開のトレーニングマッチを鹿児島県立鴨池補助競技場で行った。45分×2本で、0-1と0-1の合計0-2。警戒していたカウンターなどから2失点し、攻撃はボールを自在に動かしながらも無得点だった。ただ、この日のテーマに掲げたポイントは何度も表現されており、一定の進歩を感じさせた。

主要テーマの一つは、「ボールを前進させる局面」と「組み立て直す場面」の適切な使い分け。その観点からすると、チームの意思統一はおおむね図られていた。相手の守備陣形にほころびが見つからない場面では、必要以上に無理をしない。センターバックとボランチを中心に動かしながら、糸口を探す。

ここで突破口となったのは、前線の渡邉と鈴木。タイミングよくパスコースに顔を出し、縦パスを引き出す。フリックなどワンタッチを使いながら裏へ展開し、主に右サイドで滝と藤谷が攻略すべきポイントに侵入。そこからクロスを入れて渡邉がフリーでヘディングを放つなど、ゴールに迫った。

トレーニングの成果が出たのは、それだけではない。橋内、パウリーニョら攻撃の起点となるべき役割の選手が、果敢にワンタッチを多用して縦に刺し込む。「どのタイミングで、どこに、誰がいるか」の設計を共有でき始めており、ボールを受けてヘッドアップしてから選択肢に迷うシーンは少ない。パスが繋がる。

もちろん相手が前からハードにプレスをかけてこなかった側面はあるものの、均整の取れたブロックを前に攻めあぐねていたわけでは全くない。むしろ前向きなマインドで果敢にトライし、能動的に相手を破綻させようと試み続けた。

トレーニングで一定の手応えを得ていた要素を、実戦でもある程度は表現することができた。あとはクロスを入れた先で、点を決めるか決めないか。それぞれクオリティを高める「質」の追求は当然必要だが、霜田監督はまず試行回数の「量」を増やしていきたい考えだ。

トライの代償として、カウンターなどで失点はした。開始30秒ほどで、出合い頭の強烈な一撃を食らってビハインド。2本目の失点は裏に出され、センターバックが戻りながら対応したもののPK判定となって決められた。想定内の失点ではあるものの、減らしたいのも事実。前向きな姿勢は失わず、カウンターに繋がりやすいミスかどうか分別をつけていくことも求められる。

ただ、受けたカウンターの全てで失点したわけでもない。神戸戦と同様にセンターバックがディレイをかけながら時間を稼ぎ、その間に全員が自陣へスプリント。この時期のトレーニングマッチでエラーが出るのは前提で、指揮官の言う「トライアンドカバー」の精神も随所に発揮されていた。

この日の90分間で得られたものは何か、新たに出た課題はあるのか。
霜田監督のほか、選手2人に話を聞いた。


霜田 正浩監督

――きょうのトレーニングマッチでは、やりたいことが随所に出てきたように見えました。振り返っていかがですか?

だいぶ良くなってきてはいます。やられ方は想定内。「きっとこうやったときはやられるんだろうな」というのが出たので、良かったと思います。

――やられ方というのは、背後を突かれた形のことでしょうか?

「引いて守ってカウンター」という相手のゲームプランに対して、我々がボールを動かしながらカウンターを食らわずにフィニッシュまでいく精度や強度がまだまだ足りません。予定通りにカウンターを受け、失点に繋がったシーンもあります。ただ、この時期なので得点とか結果よりも、やろうとしていることがクオリティのある相手にどれくらいできるか。それを考えると、できたことも多かったのでまずまずです。公式戦ならダメですが、練習試合としては良かったと思います。

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