【試合後コメント】霜田 正浩監督 県選手権決勝 長野戦 ※無料配信
――まずは試合の総括をお願いします。
こういう悪天候にも関わらず、大勢のサポーターに来ていただいて、勝利を確信していましたが、それがサッカーの難しさだと思います。PK戦に関しては、PKまで行ってしまったことを反省しないといけません。いろいろなアクシデント、いろいろなハプニングがある中で、本当に選手たちは戦ってくれましたし、負けましたがいろいろなことが収穫になったゲームでした。これを次のリーグ戦に繋げていきたいと思っています。
――セットプレーの1点に留まりましたが、やろうとしていたことと実際に起きていた現象のギャップはありましたか?
(ピッチが)スリッピーな影響もあったのか、イージーなパスミス、ワンタッチのパスミスが多くて、相手陣地に入ったところでまた取られてしまう。そこからカウンターというか、相手のウイングバックにつけられて下げさせられてしまう。そういうような展開が多かったです。もう少し相手陣地でしっかりとパスを繋いで、相手をひっくり返す、相手の背中を取るという動きができれば、もっとチャンスが作れたと思います。
――ベストメンバーのような布陣で敗れましたが、どう受け止めていますか?
PKで負けたので、90分の中では1―1ですから、相手がターンオーバーをしてきたり、いろいろなメンバーを使ってきたりというのは相手の問題です。僕たちはこういう1試合も無駄にしたくないし、新しいことにチャレンジしている中で、こういう公式戦の中から得られることがたくさんあると思うので、メンバーをあまりいじらずに戦いました。どうしてもケガ人が出たり、コンディションが整わなかったりということもあったので、そういうところはなかなか難しかったと思います。
――信州ダービーにおいては15年ぶりの敗戦となりましたが、どう受け止めていますか?
PK戦まで行ってしまった。2点目が取れなかった。取るチャンスも多かったですが、そういうところが最後の最後に来てしまいました。PKを外した(田中)想来に関しては全く責任はなくて、彼がこういう経験をしてまた成長してくれればいいと思います。そこは彼に蹴らせた僕の責任なので、真摯に受け止めなければいけません。PK戦で負けたとはいえダービーだし、天皇杯予選の決勝だし、勝敗が全てです。負けてしまったことに関しては真摯に反省しないといけないですが、シーズンを戦っていく中でこういう公式戦を経験して、次のリーグ戦、ひいては今年の一番の大きな目的を達成するためにも、いろいろなことをやっていかないといけないと思います。
――終盤には左サイドで國分選手と山本選手の良い関係からチャンスが作れていました。そこは次に繋がる要素になりますか?
(國分)龍司に関しては途中から出て頑張ってくれたと思います。彼の持ち味を存分に発揮してくれましたし、欲を言えば一つ決めるチャンスもありました。すぐ簡単に結果が出るわけではないので、誰がどのくらいできるのか、どのくらい成長しているのか、どのくらいゲームの中でリズムやテンポが変えられるのか。それがだいぶ実戦の中でわかりましたし、主力を温存するという考え方はなかったので、主力と若い選手を組み合わせながら、いろいろなパターン、いろいろなオプションを増やしていきたいと思っています。
――リーグ前節・FC大阪戦と同様に、右サイドバックに橋内選手を起用しました。その狙いと効果はいかがでしたか?
橋内はさすがベテランで、どこに入れても彼が持っている力を100%以上出してくれるので、非常にリスペクトしています。いままでサイドバックをやっていた選手がベンチにいませんでしたが、また1週間後に同じ相手と戦うので、そのあたりのことはここではお話できません。
――来週末にリーグ戦で再び長野と戦います。意気込みを聞かせてください。
勝った後も負けた後もダービーだし、リーグ戦だし、順位が近いチーム。そういう意味ではいる選手たちがきょうの悔しさを存分にぶつけてくれると思うので、少なくともメンタルの面ではそのまま下を向いて来週戦うことにはなりません。またきょう以上の気持ちが入ると思います。
――信州ダービーで指揮したことと、来週に相手のホームで戦うことについてはどう感じていますか?
サッカーなので勝ったり負けたりするし、必ずどちらが勝つと決まっているダービーも世界中にありません。それを勝ったり負けたりしながら、お互いのサポーターが自分の応援しているチームを心の底から応援して、そういう雰囲気ができてくるものです。これは一つのサッカーの文化として、非常にいい文化が長野県には根付いていると感じています。やはりこういういい試合になりますし、相手のメンバーと僕たちのメンバーのケガ人がどうのこうのではなくて、こういう緊張感のあるいい試合ができるというのは、選手のレベルアップにもチームのレベルアップにも繋がると思います。PK戦ですが、きょうの負けを踏まえて次にどうするかというのは、また一週間準備したいし、ピッチの借りはピッチで晴らしたいです。