【試合後コメント】霜田 正浩監督 第27節 宮崎戦 ※無料配信

――まずは試合の総括をお願いします。

このような勝ち方もできていけばいいと思っています。必ずしも自分たちが求めていたフットボールができていたわけではないですが、長いシーズンの中でこのような試合もあると思っています。その中でも僕らに必要なのは勝点3。やり切る、守り切る。そうやって自分たちの力を出し切ることが求められています。その中で選手たちは戦ってくれました。

そして多くのサポーターが来てくれました。僕らも昨日、長い時間をかけて松本から来ましたけれど、松本から多くのサポーターが来てくれるのは普通のことではありません。本当に僕らは彼らのために戦わなければいけないと思っていますし、彼らとともに勝点3を持って帰れることを今、非常にうれしく思っています。

(J3リーグは)大混戦になっています。僕らが当初掲げた目標は変えることなく、次の試合はホームなので、いい試合の中で勝点3を取る試合を全力でやりたいと思っています。

――下川選手と藤谷選手が欠場となりました。その原因と、山本選手と宮部選手が出たことについて、タスクなども含めて聞かせてください。

ずっとレギュラーだった両サイドバックがケガで出場できない緊急事態でしたが、常日頃から「僕は誰が出ても構わない」という話をして、誰が出ても同じようなサッカーをやろうとしています。もちろん選手によってサッカーの経験値やストロングポイントは違います。山本龍平は下川のようなプレーができませんけども、逆に言えば下川にできないことを山本龍平はちゃんと今日は見せてくれたと思っています。宮部に関しても藤谷と同じことを要求するのではなくて、球際や守備の部分、戦う部分ではよくやってくれたと思っています。レギュラーが急遽出られなくなったとしても、(遠征に帯同させている)19番目の選手を含めて勝ち切れたことは次につながると思います。

――連勝によって上との勝点差が縮まりました。

どこのチームも同じですけど、積み上げていくということだけです。順位を争っているチームが1チームだけなのであれば相手の順位や勝ち星を気にする必要はありますけど、今こうやって(3〜8位の)6チームも昇格争いをしている中で、自分たちが考えるべきは「どこが勝った、どこが負けた」ではなくて、僕らが勝ち続けること。「目の前に試合に集中して気がついたら何連勝もしている」ということが一番大事なので、次はもちろん連勝は大事ですし次はホームに帰って戦えます。そういう意味では目の前の敵、目の前のボール、目の前の試合だけに集中してそこに101%の全力を出せるように、準備をしていきたいと思っています。

――ルーズボールやパスカットからボランチがワンタッチでチャンスを作ったプレーに象徴されるように、ブロックが形成される前のタイミングで攻め切るのも一つの狙いだったように見えましたが、いかがでしょうか?

試合が始まってみないと僕らがどんなプレーをするか分からないということはないので、相手もそれなりに頑張ってきますし、僕らがやりたいことを防ぎにきます。それに加えてピッチコンディションや暑さなどを踏まえた上で、自分たちができる限りのことをやるということです。僕らはもっとそれをやれると思っていますし、できなかったとしてもああやって点を取れる。自分たちの狙った形で点が取れる。そして、「全員で守り切る」ということができました。長いシーズンの中で、このような勝ち方は大きいと思います。

――3バックに組み替えて以降、ボールホルダーにプレッシャーがかからないシーンが散見されたように感じましたが、その部分に関しての狙いと達成度はいかがでしょうか?

レギュラーのサイドバックは両方いなくて、代わりの選手が足をつってしまうとシステムを変えざるを得ません。それは予想していて想定内なので、「どちらかが足をつったら3枚にしていく」という話をして準備はしていました。

僕らの3枚は守り切るのはもちろんそうですけど、相手が攻めてくれば守るし、僕らがボールを持てば攻める。そこは3バックにしたから5バックで守備一辺倒というやり方はあまり考えていません。ただ前の人数が1人減るので、前からプレッシューがかからない側面はあります。小松にしても菊井にしても滝にしても、途中から出て足がつるくらいスプリントして、ハードワークという意味ではちゃんと戦ってくれた結果が出たと思っています。

――村越選手が2試合連続ゴールになりました。パフォーマンスの評価をお願いします。

点をとりたくてしょうがないところにボールが転がってくる。それは前節も言いましたけど、小松の得点が半分だと思います。ああやって僕らがやりたいように崩して、GKのファインセーブで防がれたとしても、次の矢が来ている。僕らが今やろうとしてる(ペナルティ)ボックスの中に攻撃の厚みを出すという部分がちゃんとできていて、その成果がゴールにつながっていたと思います。