【試合後コメント】第27節 宮崎戦 ※無料配信
宮部 大己(DF)
――久々の出場となりました。どんなイメージを持って入りましたか?
準備はしてきていたし、(藤谷)壮くんのプレーをずっと見ていました。それぞれの特徴がある中で、自分のサイドは絶対にやられない気持ちと、(失点)ゼロで終わることだけ意識して入りました。右サイドをどう崩されないか、クロスをどう跳ね返すかだけを考えて、試合に入りました。
――後半にうまくカウンターを阻止した場面がありました。
やられる気は全くしませんでした。あとは周りのスプリントも目に入っていたので、その内側だけ消しながらコースを限定していれば、カットインされたときに誰かしら来るだろうなと見えていました。冷静に対応できたと思います。縦に運ばれても足で合わせられるような距離感だったので、良い距離感で対応できたと思います。
――メンバーに入れない時期をどう生かして今日に入りましたか?
メンタルの起伏はそんなにありません。悔しい気持ちはもちろんありましたけど、どうやってそれを試合に還元していくか。僕は球際とか守備のところだと思っています。負けない、やらせないというところにどう反映させていくかを今日は意識してやっていました。
――連勝できたことについては、どんな思いがありますか?
自分は久しぶりに出た身なので、単純にうれしいです。勝利というのはこういう感覚だったんだなと。今まで準備してきたことがこうして結果として表れて、良かったという安心感が強いです。
菊井 悠介(MF)
――誕生日おめでとうございます。去年悔しい思いをしたスタジアムでもありますが、そこで勝利できた実感はいかがですか?
ある意味自分たちらしくないゲームでしたけど、こういうゲームで勝点3を取ることができるチームになったのは、一つの自信になります。試合が終わった後にみんな口をそろえて言っていましたけど、今日みたいなゲームが勝てるようになると、昇格するチームになってくると思います。
そういうゲームができたことは成長したし、良いことです。逆を言えばそういうゲームしかできなかったことは、まだまだ自分たちがうまくなれる余地があるということです。個人としても今日のパフォーマンスはあまり良くなかったので、また1週間準備したいと思います。
――奪った後の前への意識は共有していたのでないでしょうか?
センターバックが相当広がっているのは、全員が認識していたと思います。真ん中が空いていることは間違いなかったし、奪った後にGKが相当出ているという事前情報もありました。ロングシュートを狙う選手もいたし、そういうショートカウンターで1点取れれば、もっと楽なゲームになったと思います。
――昨年はアウェイ宮崎で昇格が実質的になくなってしまいました。今回は積み上げの成果もありつつ、自分たちのパフォーマンスを出して勝てました。そのことについてはいかがですか?
去年はここで昇格がほぼ不可能になってしまいました。印象も良くないゲームでした。山雅があるべき姿では確実になかったと思います。ただ今年は自分がキャプテンマークを巻いている以上、そういうゲームは一つも作ってはいけません。
たとえ負けて勝点0でも、山雅らしさは失ってはいけない。そこを去年、ハユさん(田中隼磨)だったりムラくん(村山)、ハシくん(橋内)から教えてもらいました。2年目ですけど、こういう立場である以上、新しく入ってきた選手にも伝えないといけません。試合前には、そういうゲームにしてはいけないと自分でも心がけて、そうなりそうだったら自分がコントロールしないといけません。
まだ2年目の自分が山雅らしさと口にするのは、少しおこがましいかもしれませんが、それでも自分が思う山雅のあり方はどんなときでも示さないといけないと思っているからこそ、今日みたいなゲームができたと思います。
村越 凱光(MF)
――ゴールシーンの一連の流れについては、どんなイメージがありましたか?
最初に(山本)龍平くんが持ったときには、ニアゾーンに走ろうと思っていました。でもあの状態でそこを取っても、中に人がいないのではないかと思っていました。あわよくばニアで僕が触って、点に絡めたらと思ってあのポジションを取っていました。頭の上を越えたので、次の準備ですぐにこぼれてくることを想定して、あのポジションを取っていました。そうしたらバーに当たって、ごっつぁんゴールでした。
――以前には勝点3に直結するゴールが欲しいと話していました。これまでのゴールとはまた違う価値がありますか?
自分が求めていた得点の取り方、勝ち方になりました。チームを勝たせられるような存在になってきたと思いますし、なくてはいけない一つのピースだと意識できてきました。残り11試合も継続して、全部の試合で点を取る気持ちでやっていきたいです。
――得点を重ねてきたからこそ、ゴール前での落ち着きに繋がっていますか?
相手のペナルティエリア内で常に準備しておくのが自分の役割だと思っています。前節と同様にこぼれ球への反応ですけど、来るというのが感覚としてわかって、あとは決めるだけです。ボールがいつ来るか予測していれば、ああいうポジションを自然に取れます。前まで意識してきたことが、いまは無意識に身体が動いています。それがここ数試合の結果に繋がっていると思います。
――ケガや出場停止の期間もいまに繋がっていますか?
外で見ていて、ペナルティエリア内の人数だったりこぼれ球というところで、なかなか僕らは入っていけていないと思っていました。それを実際にピッチでやるのは難しかったですけど、嗅覚とか感覚のところだと思っています。上で見ていたことをピッチに入ってできているというのは、新しいパターンだと思っています。
――サイドの選手が得点を取れることは大きいのではないでしょうか?
(小松)蓮くんに徹底してマークがついている中で、他に必ず空いてくる選手がいます。あとはどれだけ前に入っていくかもそうだし、クロスにどれだけ人数をかけて飛び込んでいけるかが鍵だと思います。逆に蓮くんがおとりになって、キク(菊井)だったり(野澤)零温だったり自分が点を取れれば、なお良いと思います。
――守備がハマらない印象もありましたが、やっていた感覚はいかがでしたか?
前から行こうということで行けてはいましたけど、相手のボランチの2枚が、僕らの2トップの間に顔を出していました。なかなか2トップがボランチを気にしながらでないと、プレスに行けませんでした。自分と(野澤)零温が引いて守備をしてしまうところが前半は結構あったと思います。
コーチが試合の途中で「後ろは気にしなくていいから、センターバックとかに行けるときにプレスをかけて、蹴らせればいい」と話していました。最初はなかなかうまくいかなかったですけど、後半の最初のほうは守備がハマっていたと思います。
――この勝利を残り11試合にどう繋げていきたいですか?
下も気にせず、上も気にせずと言いたいところですけど、上の順位は気になります。連勝を積んでいければ、他のチームが潰しあっているうちにスルスルと上にいけると思います。他のチームどうこうよりは、僕らが勝点を地道に積んでいければ、気づいたら1位、2位にいると思います。そこまで想像してやっています。
安永 玲央(MF)
――自分たちのやろうとしていた形ではないかもしれないですが、勝ち切れたことに関する受け止めはいかがですか?
どんな形でも自分たちは勝利が大事になってきています。いろんな形で勝てることが、昇格するにあたって大事になってきます。また新しい自分たちが見えたと思います。いろんなスタイルを持ちながらやっていければいいです。
――相手があまりプレスに来ない中で、奪った後に速く攻めることは意識していましたか?
常に首を振りながら、自分はキク(菊井)を中心に見ています。その中でもキクに対してのマークが厳しくなってきた分、その脇が空いている印象がありました。今日は(村越)凱光のところが自分から見て空いていたので、前半は何度かそこに入れられてチャンスができました。
――点を取った時間帯はボランチのところでセカンドボールが拾えていましたし、得点に繋がったクロスもさばいてから潜り込んでいきました。
奪った後に出ていくのが自分の良さだと思います。前半のキクから(小松)蓮に入ったシーンも、自分がうまくランニングして相手を引きつけるイメージで、キクもそれをわかってくれていました。自分のランニングで誰かが点を取れればいいかなと思っていました。犠牲心ではないですけど、そういうところは必要になってくると思います。