【キャンプレポート】オフを挟んで再起動 精度を上げてテンポ良く ※一部無料
第2次鹿児島キャンプ第14日の13日、午前と午後の2部練習を鹿児島県立鴨池補助競技場で行った。2日間のオフを挟み、リフレッシュして再始動。実戦で成功体験を得た自分たちのスタイルを研ぎ澄ませ、トレーニングキャンプ終盤でさらに完成度を高めていきたい考えだ。
10日間でトレーニングマッチ4試合というスケジュールをくぐり抜け、11〜12日はオフ。選手たちは思い思いに過ごして心身の疲れを癒やした。リスタートとなったこの日からは、鴨池補助競技場に会場を移してのトレーニング。桜島を近くに臨むグラウンドで2部練習とした。
午前9時半。フィジカルパートで身体に刺激を与え、じっくりと心身を再起動させていく。ボールトレーニングはテンポアップを重視。「止めて蹴るスピードを上げる」「一人一人の(ボールを持つ)時間を短く」「止まらずに流れるように」と指示が飛び、流動性と連続性をさらに高めていきたい狙いがにじんだ。
その後のボールトレーニング2セッションも、プログレッション(前進)のためのイメージ共有などにフォーカス。ボールを前に進めるごとにポイントが加算される方式のゲームに取り組んだ。最後はミドルパワーのインターバル走。80mほどの距離を3往復した。
午後練習は70分ほどでコンパクトな時間設定としたが、各セッションで絶え間ない判断を要求した。フィジカルパートを終えた後のボールトレーニングではまず、GKも含めた7人対守備側6人のビルドアップ。フリーの味方を共有しながらのプログレッションを意識付けた。
最後はフィールドプレーヤー12対12。フィールドを横に4分割し、自陣側からタッチ数をフリー→2→1→フリーと制約を設けた。前進するたびにタッチ数が少なくなるため、イメージの共有と精度が求められるルール。心身ともアクティブな状態だったこともあってか、テンポよく人とボールが動き続けてスピーディーな攻撃を繰り出していた。
霜田監督と選手2人(橋内、山本龍平)のコメントは以下の通り。
霜田 正浩監督
――選手たちには2日間のオフを与えましたが、リフレッシュできている様子だったのではないでしょうか?
リフレッシュしすぎたかもしれません(笑)。オフ明けはきつかったと思いますけど、「戦闘モード」にするには時間もかかります。今日は疲れてもいいので、頭も体も目いっぱい動かすというところで、午前も午後もやりました。
――2次キャンプとしては残り1週間を切りましたが、どんなテーマを持って臨みたいですか?
中2日でゲームをこなして、フルコート、フルピッチ、11対11の中でどういう現象が起きるか。どういうことをやれれば何が起きるか。紅白戦をやらなくてもだいぶつかめてきています。今週は紅白戦をやるつもりはないですけど、コンビネーションも含めてミスをどれだけ減らせるか。していいミスとしてはいけないミスを分けて考える。良い試合ではなくて勝つ試合に繋がる準備だと思っているので、勝つための準備をこの2週間でしたいです。
開幕前になってネガティブに「これができない」「あれができない」というよりも、「これをやり続ければ良いプレーが増える」。できたことをよりできるようにしたいと思っています。できたことをもう一回精度を上げるための練習にしていきたいです。
――できることが増えてきて、これまでにないテンポも生まれてきているように思います。手応えはいかがですか?
毎日見ている人が外からそう見えるなら、きっとそうなんだと思います。僕らもテンポが上がった中でより精度を求めたい。スピードではなくクオリティが一番です。質、スピード、テンポを上げていく中で、サッカーが楽しくなるのが一番だと思います。
――クオリティがあるからこそ、スピードを上げられるのではないでしょうか?
できる選手とできない選手の差が少しずつ広がってくるのは避けたいと思っています。クオリティは下に合わせるのではなく、上に合わせていきたい。できる人についていって、できる人ももっとできるようになりたい。あくなき向上心がある集団にしたいです。
――今日のトレーニングでは、数的同数の中でも攻撃側が優位なシチュエーションをたくさん作れていました。
オンの動きの精度も質も上がってきたという手応えはあります。だからこそマイボールを大事にしたいし、繋ぐのか、刺すのか、変えるのかという判断を的確に共有してほしいと思っています。