【キャンプレポート】ツヨクナルための30日間 笑顔で打ち上げへ ※一部無料

第2次鹿児島キャンプ最終17日の16日、午前練習を鹿児島県立鴨池補助競技場で行った。最終日はセットプレーを確認するなど、身体の負荷は軽めのメニュー。ロンドや自主トレーニングではリラックスした笑顔も広がり、30日間に及ぶトレーニングキャンプを通じて仲が深まったことも感じさせた。

この日の鹿児島は曇り空。これまで29日間もそうして来たように、國保塁フィジカルコーチのメニューから身体を起こしていく。主なセッションであるセットプレーの身体動作につながるよう、短い距離でターンしたり加減速を入れたり。

串本での1次キャンプからセットプレーの攻守には多くの労力を割いてきた。サイズのある選手が1人抜けた中でもどのように失点を防ぎ、どのように得点を取るか――。知恵を絞って微調整を繰り返しつつ、基本的な意識を徹底させながら洗練させてきた。

トレーニングマッチも含めて完成度を高めてきた歩みについて、霜田監督は「練習試合でも(セットプレーからは)1点しか取られていないので、誰が出ようとやり方は浸透してきている。それはすごくプラスだと思う」と一定の手応えを示す。

試合を左右する重要な要素であるセットプレーは攻守とも集中して張り詰めた雰囲気。それ以外のセッションや全体練習の終了後は、和やかなムードが広がった。同年代同士も、若手とベテランも、中堅も。それぞれの個性を尊重しながらも、目標達成に向けた集団となった。

長丁場のキャンプを総括しての感触や、開幕に向けた手応えはどうか。霜田監督と選手2人(馬渡、安藤)のコメントをお届けする。


霜田 正浩監督

――キャンプ最終日となりました。総括して振り返った感触はいかがですか?

新しく選手が入ってきて、去年からいた選手がほとんど残ってくれて、チームの土台という意味ではだいぶ進んだところからスタートできています。間違いなく去年よりもクオリティは上がっているし、みんなの目がそろってきている気がします。新しく入ってきた選手は「これができるだろう」と思ったから声をかけて来てもらいました。やはりそれができるという手応えと、もっと良くなるという期待を感じることができました。

完成形はないし、練習試合でできたことが公式戦でできるかどうかは、やってみないとわかりません。ただ、トライをする価値はあると思っています。去年と全く同じことをずっとやろうとは思っていないし、去年より積み上げたことで、新しい武器になればいいと感じることもこのキャンプで見て取れました。コンディションを崩す選手も大ケガをする選手もいたので全てが順調なわけではないですけど、そういうアクシデントを乗り越えるだけのチーム力は固まってきたと思います。

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