【試合後コメント】霜田 正浩監督 第6節 FC大阪戦 ※無料配信

――本日の試合の総括をお願いします。

たくさんサポーターが来てくれたので、不格好でも不細工でも勝点3をどうしても取りたいと思っていました。選手たちは頑張ってくれました。ラグビーの聖地でサッカーをやらせていただけるのはありがたいんですけれども、去年も含めてピッチ状況がなかなかサッカーをできるピッチではなかったので、選手としても非常にストレスを抱えていました。それでも戦ってくれたので本当に選手たちを讃えたいと思います。その中でもいくつかチャンスを作れて、ピンチは若いGK(神田)がしっかり防いでくれたので(後半の)45分間は10人での戦いになりましたが、勝点3を最後の最後まで狙い続けるゲームをしっかりやってくれました。結果としては勝点1だったんですけれども、こういう気持ちを持ったゲームをこれからも続けたいと思います。

――ピッチコンディションでボールが止まってしまう中、どのように適応していくイメージでしたか?

今日は雨が降るという予報がされていたので、今日はこういうコンディションでこういうサッカーをやると。実際にウォーミングアップが終わってから選手たちも「今日は普段やっているサッカーはできないな」とちゃんと気持ちも身体も切り替えて、今日このコンディションでこの相手に勝つサッカーをやろうということで戦ってきました。

――後半は10人での戦いでした。ハーフタイムの修正などはどのようなことを話しましたか?

1人少なくても相手がやることははっきりしていました。CKを与えないこと、ロングスローをちゃんと防ぐこと。相手の武器であるセットプレーは、1人少なくなったとしても1人が2人分走ることで防ぐ。1人少なくともチャンスを絶対に作れる。なのでガマンをしながら最後1点を取りにいこうという話をしました。

――この勝点1は、さまざまなシチュエーションも踏まえれば価値ある1なのか、どのように思いますか?

勝点3を取りたかったです。たとえ1人少なくなったとしても常に勝点3を取りにいかなければいけないと思っています。勝点3を取りにいく姿勢の中で勝点1だったのは、選手たちが頑張った結果だと思ってますけれども、やっぱり常に言い訳することなく勝点3を狙いにいくサッカーをやりたいと思っています。

――去年もそうですが、FC大阪は非常にロングスローを含めたセットプレーをストロングにしています。そこに対してやられずに切り抜けた成果はどのように受け止めていますか?

FC大阪さんが10得点中7点をセットプレーで得点しているというのは事前にわかっていたので、絶対にセットプレーを与えない、あるいはセットプレーで失点をしない。中2日で準備期間はほとんどなかったんですけど、ミーティングと選手たちが戦術理解やピッチの中で準備してきたことをやってくれました。そういう点では、2試合続けて失点をしなかったということに関してはすごく良かったと思います。

――ディフェンスについての狙いはどんな部分にありましたか?

今日はとにかく(ボールが)どこに落ちるか、どこに転がるかがわからない。カオスな状況を何とかみんなでボールを拾おう、とにかくコンパクトにしようと。(相手がロングボールを)蹴ってくることもわかっていたので、前線からプレスをかけるよりもこぼれ球を拾うことに専念する。あるいはボールを中心に10人がしっかりコンパクトなブロックを作ることを徹底してやろうという話をしました。

――セットプレーの攻撃面に対してはいかがでしょうか?

攻撃のセットプレーも僕らは武器にしています。お互いにセットプレーを武器とする者同士の戦いで、どちらもその武器で相手を上回るということがあったので、セットプレーに関してはいろんなことを考えてきました。ただ(ピッチの)コンディション上、やれることが限られてしまったと思います。高さだけではなくて流し込む場所ももう少し工夫ができればと思いますけれども、まずはセットプレーをたくさん取るということができていたので、それは続けたいと思います。

――先ほども言及がありましたけれども、今日は神田選手がシュートストップだけでなく、横からのボールに対する出る出ないの判断を含めて成長したパフォーマンスを出せているのではないかと思いますが、どう見ていますか?

練習でうまくなっているだけではなくて、試合でも責任を背負うことによって、「出る/出ない」あるいは「蹴る/蹴らない」などの判断を一つずつ自分のものにしていっているという気はします。去年は大きく成長した選手が何人もいますけど、今彼の成長は本当に目に見えて毎試合良くなっていると思っています。