【試合後コメント】霜田 正浩監督 第22節 北九州戦 ※無料配信

――試合の総括をお願いします。

800人を超えるサポーターが本当に熱い応援をしてくれて、北九州のサポーターもいい雰囲気を作ってくれました。毎回、選手冥利あるいは指導者冥利に尽きる雰囲気を作ってくれているので、結果でしっかり応えたいと思っていました。今日も最低限の勝点1。本当に最低限ですけれども、きっちり身体を張った守備で無失点に抑えて、僕らのやりたいことが半分できました。

ただ、やはり得点が取れなかった。こじ開けるだけのクオリティやシュートを打つ意識とかクロスの質とか。点を取るのに必要な部分をいつもなら出せるんですけれども、今日は出なかったです。(失点を)0点で抑えたことはうれしいですが、1点も取れなかったことが悔しくて悔しくて仕方がありません。

ただ松本から来た選手たちは、想像以上にこの暑さがかなり応えたと思います。本当に消耗したと思います。もう最後は立っているのが精いっぱいという選手たちがたくさんいたし、また脳震盪になってしまった選手もいました。総力戦でみんなで勝ち取った勝点1だと思います。勝点2を失ったことは本当に痛いですけれども、これをホームに持ち帰って、次も0で抑えて、複数得点を取って、勝点3を取れるように、そこに全力を尽くしたいと思います。

――攻撃の面では特に前半をサイドから起点を作って流れを作ったと思いますが、相手の特徴を踏まえて自分たちのスタイルも踏まえて、どのような部分をポイントとしたかったのでしょうか?

相手もそうだと思いますけど、少し僕らにしてはボールが空中に浮く時間が長かったと思います。そこでもこぼれ球を拾うところは本当にできるようになってきたし、起点を相手陣地に持っていってクロス、あるいは最後のコンビネーションでシュートまで行ったシーンもあります。そこでCKを取れたシーンもありますし、ロングスローもだんだん僕らの武器になりつつあります。ずっと言っているようにいろんな手段を使って点を取りに行ったんですが、ボールがゴールの中に入らなかった。それだけです。

――そこで1点を先制していればまた違う展開になったのではないでしょうか?

それはもうお互いさまです。僕らは守備もすごく良くなっているので、先にアドバンテージを得られればもっとゲームの運び方は変わってきたと思います。けれどもやっぱり、先に失点をしたくない。ゴールを守りながらも攻めに行く。その部分がこの暑さの中で、非常にゲームコントロールが難しかったと思います。

――逆に後半は、特に終盤の方で暑さもあってピンチも招きました。その中でのゲームコントロールの考え方はどのように持っていましたか?

(ボールを)奪う位置が低くなってしまっているのでカウンターにも行けないし、前でボールが収まらず全体的に押し上げる時間が作れませんでした。単発的にカウンターでチャンスは作っていたんですが、人数が少なくても決め切ればその判断が正解となります。ただもう少し相手陣地で時間を作ったり、少しディフェンスラインでリカバリーをして、相手陣地でサッカーをする時間をもう少し長くできれば、この暑さの中でもコントロールできたと思います。

それは押し込まれた後の課題。今まではこういう試合で押し込まれて最後に1点取られて負ける試合がありましたが、今日は本当に身体を張ってみんな気持ちを込めてゴールに鍵をかけてくれたと思っています。

――前半はセットプレーからもチャンスをつくりました。後半も60分すぎぐらいまで良い時間帯も続いたと思います。ハーフタイムの修正点や、後半に向けての戦術的なポイントはどのように分析していましたか?

前半はほとんどシュートも打たれていなかったので、高い位置を取ってくるサイドバックをどう捕まえるかという部分をもう一回、うちのサイドの3人で受け渡しをどうするかを修正しました。プレスも効いているし、思ったよりも彼らは繋げなかったと思うので、自分たちのペースで運べていたとは思います。

けれど、向こうもだんだんロングボールが多くなって、そのセカンドボールを拾われるようになってからは、向こうの時間帯になってしまったと思っています。前節はできましたけれども、今節はセカンドボールを拾うところが五分五分になってしまいました。拾ったボールを相手陣地に持ち込むこともできたし、拾われたボールからシュートを打たれもしました。ただ、基本的にシュートは全部目の前からで、自分たちの裏を取られるとか崩されるとかではありません。自分たちの目の前で撃たれるシュートにはああやってしっかりコースに入って身体を正面にすれば、シュートブロックで当てられます。それはゼロで抑えられた要因ではないかと思っています。