【試合後コメント】第31節 長野戦 ※無料配信
大内 一生(GK)
――いろいろな受け止め方ができる試合だったと思いますが、率直に今の心境はどうですか?
試合内容も含め、この間の奈良戦とはまた違う引き分けではあったと思います。ですけど何度も言っている通り、今の自分たちにはもう1個上に行くために勝点3が必要。その中で自分たちのサッカーにおいてはグラウンドのコンディションがすごく難しかったですけど、それでもセットプレー1本とか、泥くさいゴールでも相手より1点取れれば…という試合でした。
正直どちらに転んでもおかしくないような試合でした。ただやっぱり勝点3が必要だったので、全然満足はできないです。
――特に終盤はファーでフリーの選手にピンチを作られるシーンが増えました。構造上仕方がない部分はありながらも、GKとしてはどのような受け止めですか?
どうしてもミスマッチが起きてしまうことは、フォーメーションが違うとあります。それはもうある程度みんなが理解していたので、その上でどう対応するかが大事だと思います。
危ないシーンはありましたけど、何とか守備も身体を張ってくれましたし、後半の方がピンチは多かったけどゼロで抑えられたのはよかったです。
ただやっぱり前半に関してはあの1本ぐらいだったと思うので、結局はこの間の奈良戦のように「その1本で勝ち切れない」という感じになってしまいます。
一人一人が集中していないわけじゃないと思います。ただ単に戻るだけではなくて、「どこに」戻った方がいいのかとか、そういう部分までしっかり突き詰めなきゃいけないと思います。
もちろんクリーンシートで終わることは一番大事ですが、こういう雰囲気で相手も必死な中で1点を取られるというのはある程度想定はしていた中で、一番大事なのは「相手よりもう1点取る」というところ。それが今日も決定機がありながらも取れませんでした。
奈良戦でもそうだったので今週はフィニッシュの部分も取り組んできましたが、改善し切れなかったのは見つめ直さなければいけないと思います。
――山雅の選手としてこのピッチに立つことにはプラスアルファの思いもあったとは思います。
もちろんそれはそうです。ネット上では「まだ1回も勝っていない」みたいなイジられ方をしているみたいですが、個人の成績というよりは結局はチームの成績が大切です。
もう(今季のリーグ戦のダービーは)終わってしまったので、ポジティブに捉えるとしたら今日のこの勝点1が最終的に昇格のためになるように今後の試合を戦っていかなければいけないし、次の試合に目を向けていくしかないと思います。
安藤 翼(FW)
――1-1という結果に終わりましたが、どのように受け止めていますか?
長野相手には負けられないと始まる前から分かっていました。結果が必要なゲームで、松本のサポーターもこれだけたくさん足を運んでくれて、僕らの後押しをしてくれました。結果は1―1というところで、僕らの足りない部分が多く出た悔しいゲームでした。
――足りない部分というのは、個人的にはどのように感じましたか?
失点の部分でもっとボールに寄せていなければいけないし、絶対に負けてはいけないキワのところで相手にスペースを与えてしまいました。ワンチャンスではありましたけど、それを決められて、後半にもピンチがありました。
ああいうピンチを(失点)ゼロでしのぎながらも、やっぱり1点ではゲームには勝てないし、2点目を奪えるチャンスもありました。自分もチャンスがあったので、それを決め切る選手になっていかないと、チームを上に引き上げることはできません。そこは自覚を持ってやっていきたいです。
――ピッチコンディションが難しい中でも、ボールを握りながらチャンスを作れていました。
ボールを持ちながら前進していくというのは、シーズン当初からやってきた部分です。今日はピッチコンディションが難しかったですが、中で「できる」と判断したところが前半の途中からありました。ゴールシーンもそうだったと思いますけど、しっかりプログレッションした中でゴールを奪う形ができました。
あとはその回数。一度はゴールに繋がりましたけど、もっとゴール前に入れていくシーンを増やしていかないといけません。そこは次の試合からやっていきたいです。
――相手のオウンゴールを誘発したシーンを振り返ってください。
チームとして速いボールを狙っていて、誰がクロッサーだろうとGKがディフェンスラインの間は処理が難しいところです。どんどん狙っていく意図があったので、それがゴールに繋がったのはよかったです。
――松本から約3,000人のサポーターが駆けつけました。
アップでピッチに出たときから「すごい応援だな」「今日は絶対に勝って帰ろう」という気持ちがあったので、悔しさしかないです。今日は長野でしたけど、アウェイのどこにでも駆けつけてくれるので、勝点3しか望んでいないと思います。
こういう情けないゲームをしていたら本当に離れていってしまうと思います。本当にファン・サポーターは誇りだと思うので、今日の勝点1を無駄にせず、次に繋げられるようにやっていきたいです。
――残り7試合に向けて、意気込みを聞かせてください。
本当に全勝する勢いでやっていくしかないです。まずは次の試合で勝点3を取るために、また準備していきたいと思います。
山本 康裕(MF)
――2点目が取れず、逆に取られずに済んだ試合でもありました。試合を振り返っていかがですか?
悪くなかったと思うし、後ろは後ろで我慢強く戦ってくれました。自分たちのサッカーをできなかった時間のほうが長かったし、相手がああいう戦い方をしてくるので仕方ないところはありましたけど、セカンドボールを拾えれば自分たちのペースにもなっていました。
センターバックのところがクリアだけを考えると、また相手に拾われるリスクもあるので、あそこで奪った1本目。浮いているボールでもしっかり味方につけるだけで全然違ってきます。そこで手堅くいってしまったところもありますけど、後ろは頑張ってくれたと思います。
――後半はボールを繋ぐ時間帯も多く見られました。ピッチコンディションに気を遣う部分もあったと思いますが、それでもやろうという意識があったのでしょうか?
正直(ピッチコンディションは)難しかったですが、そんなに気にならなかったです。もう少し回したいところはありましたけど、ミーティングでもそういう話があって、後ろはノーリスクというところで最善の選択をしたと思います。
10分、15分過ぎになって、個人個人がしっかりゲームを入ったと思えたなら、もう少し下で回したかったです。相手のセンターバックが上のボールに弱いのはあったし相手陣内に入ったときはもう少し繋ぎたかったですけど、みんなが「前に、前に」という姿勢がありました。それでも後半は自分たちのサッカーできたと思います。
――あとは決めるだけと言えばそれまでかもしれないですが、個人的にはどのようにアプローチしていきたいですか?
ここ数試合はペナ角(ペナルティエリアの角)を取ることは多々できていて、自分たちのシステムだったりオートマチックにサイドが取れているところはあります。そこからクロス一辺倒になっているところはまた課題になってきたと思うし、アタッキングサードでの課題というのはずっと言っていましたけど、クオリティというよりプレーのチョイスがクロスだけになってしまっているのは残念です。
180cmを超えるFWがいるわけではないので、シンプルに上げても難しい部分はあります。顔を上げて目が合えば全然いいですけど、無理やり上げるシーンも多々ありました。あそこでもうひと工夫入れるだけで相手の目線も変えられるし、そういうところはもう少しだと思います。
どうしても「クロスを上げてくれ」というふうになってしまうので、そこに良いサポートが入ればまた人数をかけられると思うし、もう少し楽に崩せると思います。そこはまた口酸っぱく言っていきたいです。
――ご自身は静岡ダービーも経験してきましたが、信州ダービーという大舞台についてはどう感じましたか?
まさかJ3で10,000人を超えるダービーができるとは思っていなかったので、選手冥利に尽きます。アウェイの金沢戦もそうだし、ああやって3,000人が入ってくれた中で勝てないのは本当に申し訳ないです。なんとかサポーターの皆さんを笑顔で帰らせたかったですけど、まだまだ自分たちの甘さ、弱さは拭えていないと思います。
6位以内に入るのが現実的なので、この勝点1を後に響かせないように、次の試合から勝点3を目指して頑張りたいです。
村越 凱光(MF)
――1-1という結果に終わりましたが、どのように受け止めていますか?
「情けない」という一言です。あれだけチャンスを作れている中で、オウンゴールでしか点を取れなかった。僕らが持ち味としている攻撃の部分で、結果に繋げられることができなかった。守備でも1点もやらせないという気持ちで挑んだ中で、ああいう形で失点してしまう。攻撃も守備も、どちらに対しても情けないと思いました。
――難しいピッチコンディションの中でも、やはり決め切れなかった点は悔やまれますか?
環境によって変化するスポーツではありますけど、グラウンドのせいにはしたくないし、そういう状況にも慣れないといけません。特に後半は押し込めていて、あれだけクロスも上げてシュートも打っている中で、枠に行かなかったり、繋がらなかったり。そういうところが足りなかったと思います。
――松本から約3,000人のサポーターが駆けつけました。
スタジアムに出た瞬間、半分オレンジ、半分緑に包まれている中で、僕らは愛されていると感じました。応援を聴いた瞬間に武者震いがしたので、今日は本当に勝ってやろうという気持ちで挑みましたけど、結果が1-1になってしまったのは申し訳ない気持ちでいっぱいです。
――試合後にはサポーターから温かい声援が聴かれました。次節以降に向けて、意気込みを聞かせてください。
2試合で勝点2しか取れず、僕らの力のなさを改めて感じました。そこは修正しつつ、失点ゼロで複数得点を取れるように、また来週から頑張っていきたいです。