【試合後コメント】霜田 正浩監督 第33節 鳥取戦 ※無料配信

――試合の総括をお願いします。

選手にも言いましたが、サッカーはミスをするスポーツですけれども、守備のところでミスがあって、これだけ失点を重ねてしまうとゲーム自体が難しくなってしまう。攻撃でいろいろ準備をしてきたものを多少出せた部分はありますが、あまりにも安い失点が続いてしまったのでそれがとても残念ですし、逆に言うといろんなミスが起きてしまう、あるいは失点を重ねてしまうのも、全て監督の責任だと思っています。

本当にこのメンバーでよかったのか、この練習でよかったのか。振り返ってみるといろいろあると思います。ただ3(試合)引き分けで守備が安定していて、「2点目を取る」というところでやっていたので、得点は取れましたけれども、やはり安い失点を簡単に与えてしまうと勝点1すらも逃げてしまうと思っています。まずは守備をしっかりやり、そしてちゃんと2点目を取ることを残り試合で突き詰めてやりたいと思います。

――4失点の中身は個人的なエラーもそうですが、組織的な部分でのミスもあったのでしょうか?

1-1、0-0であれば問題ないんですけど、やっぱりビハインドになってしまうと前から(ボールを)取りに行く、早く追い付きたいという気持ちがあって、組織的にプレスをかけるというよりは、みんなが個人個人の判断で行ってしまって、その裏を突かれることがいくつかあったと思います。

それでもやはり失点のところは完全に防げた失点だったと思っていますし、失点を常に先にして追いかけなければいけない状況になると、ボールを持っている時間はこちらの方が長かったと思いますけれども、シュートで終われないとか、簡単にバックパスをしてしまう。攻撃も前半は相手の背後を取れたんですけど、後半はなかなかそれが取れなかったと思います。

――「本当にこのメンバーで良かったのか」という振り返りがありました。高橋選手が先発しましたし、菊井選手も途中出場しました。そうした部分についての言及でしょうか?

3(試合)引き分けという現状を打破するには何かを変えたいと思っていました。もちろんシステムを変えたり選手を代えたりといろんなことがありますけども、前節の藤谷のように練習、あるいは練習試合でしっかりインパクトを残してくれた選手をピッチに送り込むべきだと思っていたので今日、高橋祥平も久しぶりの試合で90分頑張ってくれたと思います。

この間の金沢戦でなかなかビルドアップがうまくいかなかったので、ビルドアップがうまい、あるいはちゃんとボールを握れる、ボールをしっかり運べる。そこからまず攻撃をスタートしたいという狙いもあって彼を起用しました。

――この結果を受けて自動昇格が消滅しました。その状況と、これよりも(昇格)圏内から少し離れてしまったという中で、5試合に向かう決意を選手にも話したと思うんですけどもそのあたりはいかがですか?

数字上可能性がなくなったところに関してはちゃんと真摯に受け止めなければいけないと思っていますけど、残り5試合で勝ち点15を取るために全力を尽くす。それだけです。

――途中から菊井選手を投入して、向こうもそのタイミングで普光院選手を出してきました。そこが試合のポイントになる時間帯だったと思います。当然2点目を先に取りたかった中で結果的に取られてしまいました。そこはどのように振り返りますでしょうか?

タイミングを見計らっていたというのが一番目です。いい形で先制して、つまらない形で失点をして、でも後半はイーブンのところからスタートです。どこのタイミングで先に仕掛けて、2点目を取るか、あるいは逃げ切るかを考えていたんですけれど、先にああいう形で失点してしまいました。

追いかけなければいけない中で、3点目と4点目は絶対に防げなければいけない失点だったと思いますし、そこでゲームが壊れそうになった最後の最後に、「あわや」(同点)というところまではいったのでそこでちゃんと4点取って追いつくことができれば一番良かったんですけど、元々のゲームプランからすればやはり後半1点勝負。1点取ったところでどうするかというところでした。

そういう意味では菊井が、まだまだ本調子ではないんですが帰ってきてくれて、アシストもしてくれました。活躍するべき選手たちが入ってきて活躍してくれればある程度の力を出せると思っていますが、違う部分でいろんなミスが起きてしまったので仕方ないです。

――2点目から3失点目のタイミングが早かったです。結果論かもしれませんがビハインドを背負ってから「取らなきゃいけない」という意識が非常に強く、その矢印をうまく折られてしまいました。「ボールを動かす」「点を取る」というアイデンティティを持っているがゆえに、スイッチが入ってしまったのでしょうか?

3点目と4点目はゲームを壊しかねない失点でした。そういう意味では自分たちのボールの動かし方も失点をできるだけ避ける、「攻めながら守る」という攻め方をきちんとできればよかったんですけれども、やはりビハインドになって2点目と3点目の間が早かったのであと2点取らなければいけない状況になりました。

勝つためには3点取らなければいけないというメンタリティも選手たちにもあって攻撃的な選手を入れていくところもそうですけれども、逆に言うともっともっと押し込んでシュートで終われば簡単だったと思います。攻撃と守備は一体なので、ボール持ってればいいというわけではなくて、やっぱりシュートで終わる、あるいはカウンターを食らわない攻めができるようにしなければいけないと思っています。