【新加入選手紹介 vol.7】當間 建文選手

( とうま・たけふみ ) 【 生年月日 】1989年3月21日 【 出身 】沖縄県 【 身長/体重 】178cm/72kg 【 所属歴 】宇栄原FC—小禄中—東海大五高—鹿島アントラーズ—栃木SC—モンテディオ山形

対人の強さに自信 攻撃の起点にも

178センチ。最終ラインの選手として目立ったサイズではないものの、体の強さを生かした対応や的確なポジショニングで補う。さらに「FWのタイプによって守り方を変えていかないといけないし、試合の中での駆け引きが大事」と、柔軟な対応で相手アタッカーを封じる。自らは口にしないが、栃木時代に強化部長だった南テクニカルダイレクターは「スピードがあり、ビルドアップ(攻撃の組み立て)も大きな特徴」と評価する。特にビルドアップ能力は今季の山雅にとって重要なキーワードの一つ。その部分でも期待値は高まる。 男4人兄弟の末っ子。兄がいずれもサッカーをしていた影響で、自身も小学校2年生のころから始めた。高校進学に際し、故郷の沖縄を出て東海大五高(福岡)へ。3年時にはインターハイ8強を経験し、U—18日本代表にも選出。それがきっかけでプロ入りを目指し始めたといい、卒業後は鹿島入りを果たした。 しかし以降の5年間は出場機会に恵まれず、J2栃木を経て2014年に山形へ移籍。2年の在籍期間でJ1昇格の歓喜とJ2降格の落胆を両方味わった。その中でも14年、GK山岸が92分に決勝ヘッドを挙げた磐田とのJ1昇格プレーオフ準決勝が印象的。自身もピッチ内におり、「スローモーションで時が止まったような感じがした」とそのシーンを振り返る。そして決勝も千葉に勝ち、6位からJ1昇格。「あれが入った瞬間から雰囲気が一気に変わった。サッカーはそういうものだと感じた」と言う通り、ワンプレーの重みは骨身に染みている。 toma-02

山雅の「戦う姿勢」に感銘受けて加入

J2時代に栃木と山形で2度、アルウィンに来た経験がある。「敵なのに楽しみだった。お客さんが大勢入る場所でやれるのは選手として幸せなこと」。しかしいざ来てみると、独特な雰囲気に圧倒されたという。特に記憶に残っているのは、山形在籍時の14年。自身は控えだったが、ウォーミングアップしながら「個々の能力では山形の方が上だとか、そういうのは関係なかった。山雅の方が上だと思わせられるような雰囲気だった」と感じていた。 そんな山雅からのオファーを受けた最大の決め手は、J1終盤戦の戦いぶりを見て心を打たれたからだという。「世間一般からすれば(残留は)無理かなという雰囲気だったのに、サポーターや選手一人ひとりの顔つきを見ると気持ちが伝わってきて、どんな状況でも残れそうな感じがした。すごくインパクトがあった」。口数は少なく記者泣かせな気配をまとってはいるが、秘めたハートは熱くたぎっている。

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