
【キャンプレポート】勝ちながら修正する理想 その第一歩へ ※一部無料
御殿場キャンプ6日目の4日、チームは時之栖スポーツセンター裾野グラウンドでJFLのヴィアティン三重とのトレーニングマッチ(TRM)に臨んだ。今季初の対外試合。30分間を3回行い、2回目にMF力安祥伍、MF金子翔太、MF村上陽斗の新加入3選手がゴールを決め、3-0で勝利した。会場にはバスツアーで訪れたサポーターを含めて約180人が足を運び、8月に開幕するシーズンに向けて強化を進めるチームに熱視線を送った。


斬新なデザインで話題を呼んだ新シーズンのユニフォームと合わせ、新たに松本山雅の一員となった選手たちが自分自身をサポーターにお披露目する絶好の機会となった。

この日のTRMには、別メニューで調整する選手を除いた計24人が出場。フィールドプレーヤーは45分間、GKは30分間の出場時間が与えられ、新旧の戦力が混ざり合うチーム構成で臨んだ。

石﨑信弘監督が選手たちに求めたテーマは「前からボールを奪いにいくこと」
前線の選手が相手のパスコースを限定しながらボール保持者に激しく寄せ、いなされても二度、三度と連続してプレスをかける。その動きにシャドーやウイングバック、アンカーの選手が連動し、高い位置で相手ボールを奪う。3バックとGKは声でプレスのタイミングや角度を指示し、相手がロングボールで打開を図ってきたら跳ね返す。
一連の守備戦術は、6月23日の始動後に松本市で取り組んだ練習や、6月29日からの御殿場キャンプで積み上げてきたスタイルそのもの。それを「できたか」ではなく「やろうとしたか」に重きを置いてゲームに入った。

1回目の30分間は、前線からのプレスがはまらず、奪ったボールも安易なミスや味方との呼吸が合わず失う展開が続いた。

ベンチに戻った選手たちに、石﨑監督は最終ラインへのプレスのかけ方と、中盤の選手の捕まえ方を修正するように指示。2回目もGK以外は同じ顔ぶれで臨んだが、指揮官の言葉を受けてか、選手たちの動きが明らかに変わった。

相手の逃げ場を消すかのような連動したプレスが機能し始め、高い位置でボールを奪ったり、苦しまぎれのパスを出させてセカンドボールを回収したりする場面が増えた。

6分、MF澤崎凌大とのコンビネーションで左サイドを突破したDF高野遼がファウルを受けて深い位置でFKを獲得する。キッカーの澤崎はニアサイドにシュート性の鋭いボールを入れると、そのこぼれ球を力安が押し込んで先制した。

2回目の15分でフィールドプレーヤー全員を入れ替えた後も良い流れは続いた。

17分にDF樋口大輝が上げたクロスに複数の選手が飛び込み、最後は大外の金子翔が蹴り込んで追加点。30分には金子翔のハイプレスから奪ったボールをMF村上陽斗が決めてリードを広げた。


「出た課題をどう改善していくか」と石﨑監督。「できたこと」はもちろん、「できなかった」ことも収穫として得たTRMに満足の様子だった。
この日の収穫と課題を手に臨むキャンプ後半戦に向けて、石﨑監督は「ある程度の形をつくっていくことになる」と強調。1カ月後に迫る開幕を見据え、主力を見極めていく段階に入るとの考えを示した。



石﨑監督と2選手(MF金子翔太、DF蓑田広大)にトレーニングマッチの受け止めを聞いた。

石﨑 信弘 監督
――今季初めてのTRMを終えて、どのように受け止めていますか?
新しい選手が入ってきたところもそうですが、ディフェンスのところがまだまだ物足りないです。
――1回目はプレスがはまりませんでしたが、2回目は改善した印象です。選手たちにどのような声かけをしたのですか?
相手は4バックでしたが、前の2人がプレッシャーにいった時に、相手のボランチの捉え方のところですね。そこがスムーズになって2本目はうまくいっていたと思います。
――2回目以降は良い形でボールを奪って攻撃に出る回数も増えました。
1本目はいいところでボールが取れていないから、なかなか前へいけませんでした。2本目はいいところでボールが取れて、そこからショートカウンターにいって決めきることができていました。やっぱり、まずはどこでボールを取れるかだと思います。
――3得点とも新加入選手が決めました。
まあ、練習試合ですが、新しい選手が新しいチームでゴールを取るというのは気持ち良いものだと思います。
やっぱりね、アピールしていかなければいけませんから。
――このゲームを踏まえて、残りのキャンプ期間で大事になることは何ですか?
今日出た課題を明日のミーティングで示して、次の1週間でどう改善していくかです。
今日はごちゃ混ぜでメンバーを組みましたが、来週のトレーニングからは、ある程度の形をつくっていくことになります。
――主力を固めていく段階に入るということですか?
そうですね。だんだん、そうなっていきます。


