【試合後コメント】プレシーズンマッチ 神戸戦 ※無料配信

MF 安東 輝

――チームとしてやろうとしたことができていたか、ボランチの視点でいかがでしょうか?

できたこともあれば、できなかったこともあります。「ボランチが前向きになったときはシンプルに使って展開していく」というのが最近のテーマでしたが、それはあまりうまくいかなかったです。守備でアグレッシブにボールに行って、はがされたらしっかり守って、もう1回そのチャンスを狙おうと言っていた部分に関しては、ゲーム中に使い分けができたのではないかと思います。

――ボランチより前の選手がプレーに関わる回数が少なかった印象もありました。

ビルドアップは前の4人に素早く当てて、そこからターンなりをして攻撃しようというのが一つのテーマでした。手数をかけずに前の4人に当てることがベストでしたが、守備の時間が長くて、ボランチの選手もボールを触りたいという気持ちも出る中で、少し後ろに重たくなったかなという印象があります。

――この先のトレーニングに向けて見えたヒントはありますか?

守備のところではボールを握られていましたが、1失点するまではそこまでストレスがかかるような展開ではなかったです。ある程度ボールを持たれるのは想定して、自分たちの前でボールを動かされるところ(の対応)はすごく良かったと思います。これからキャンプを続けて、90分間強度を保てるようにトレーニングしていけば、失点を減らすことはできるのではないかと思います。

――この試合だけに限らず、ボールを奪ってからのファーストパスの部分は、去年より繋がりやすくなっているように感じます。それは立ち位置や距離感が改善されているからこそでしょうか?

もちろん立ち位置だったりはあると思いますが、一番は自分たちがボールを相手に渡さないというマインド。プライドを持って相手のゴールを目指すというこだわりみたいなものを、トレーニングの中でも全員が持っています。そういう姿勢の部分が改善されていると思います。

――J1相手に収穫を得て、自信をもって鹿児島キャンプに臨めると感じますか?

個人的にチームとしての出来がよかったとは思っていません。素晴らしいチームを相手にある程度戦えたのは自信にしていいと思いますが、これからきょうのゲームのような高い基準をトレーニングで全員が求め合っていくことが一番です。チームとしてこれからもっと成長していけるよう、この試合を糧にしたいと思います。


GK 村山 智彦

――チームとしての内容と結果について、受け止めを聞かせてください。

勝負事なので結果に対してはすごく悔しいです。カテゴリは関係なく、目の前の相手に勝利することができなかったのが残念だし悔しさしかないので、この悔しさを次の鹿児島キャンプに繋げていければと思います。キャンプで積み上げてきてやりたかったこと、やらなければいけなかったことを、少しは表現できた部分がありました。もっとパワーアップ、レベルアップした状態で開幕を迎えられるようにしたいです。

――最後尾から見ていて、チームとしてトライできたこと、あるいはできなかったことを挙げていただけますか?

攻撃の面でいえば、クロスのポイントだったり、どこに人が入ってどこにボールを出すというのは選手間で明確になっていた分、みんながそこを狙えていました。

ディフェンスもハイラインでやった中で、あまり機会は多くなかったですが、背後の処理だったり、ゴールから逆算したボールの動かしができた部分もありました。そういったところでチャレンジできた部分はあったと思います。

2失点は両方からクロスからなので、そこは改善点だと思います。幸いにも我々にはまだ1カ月あるので、きょう出たイレギュラーを解決する時間はまだありますし、きょうできたことをもっとパワーアップできる時間もあります。すごく大切な1カ月になると思います。

――個人としてのパフォーマンスはいかがでしたか?

試合前に霜田さんから「このゲームは挑戦、トライすることがすごく大事なんだ」と投げかけがありました。僕自身もチャレンジしようという気持ちで臨みましたし、ビルドアップに関わったり、ディフェンスラインの処理だったり、ゴールキックもただ闇雲に蹴るのではなくて、ポジションを取らせてからボールを蹴ったり。去年まであまりやってこなかったことを新たにチャレンジしましたし、ある程度できた部分もあったので、そこはすごく自信に繋がりました。

ハードワークするスタイルなので、最後にみんなが疲れてきたときに助けになるコーチングなどの面でも、もっと周りの助けにならないといけないと思いました。今年初めて90分プレーできたのは自分の中で大きな収穫ですし、それをJ1相手にできたので、いろいろな意味で有意義な90分でした。

――開幕を待ち望んでいるサポーターに向けてメッセージをお願いします。

なかなか皆さんの前でプレーを見てもらう機会は少ないですが、きょうも1,000人近く来てくださったと聞いていますし、皆さんに希望を持っていただけるような内容、スタイルが少しでも見せられたならよかったです。鹿児島でも練習試合がたくさん組まれているという話なので、今年やるべきスタイル、山雅がやるべきこだわりを研ぎ澄ませて、成功体験を増やして、開幕戦では最高の状態で皆さんの前でプレーすることを約束したいです。

選手だけではキャンプは成立しないですし、鹿児島の方だったり会社を含め、他のスタッフの支えがあってサッカーができています。そういった意味でも感謝の気持ちを忘れず、皆さんの前で思う存分自分たちのサッカーを出せるようにやっていきたいと思います。まだ先は長いですが、奈良でお会いできるのを楽しみにしています。


MF 滝 裕太

――プレシーズンマッチの内容と結果を振り返って、どう受け止めてますか?

攻撃の選手としては無得点だったのは本当に悔しいですが、その中でも意図的にボールを運べたシーンがありました。あとは守備でも意図的にはめるシーンもあったので、その数をもっと増やしていくことが大事だと思います。あとはやっぱりゴール前での質をこれから突き詰めていかないといけないと感じました。

――チームとしてできたこととできなかったこと、トライしたことも含めて、どう振り返りますか?

相手が前半も後半も3枚で回してきていました。そこでFW2枚だけではなくサイドハーフが少し牽制しながら相手のミスを誘ったり、そこからカウンターを打てるシーンもあったりしたので、そういう部分はよかったと思います。

ただ、後半は特にビルドアップで距離が遠くて、テンポ良く運ぶシーンがあまりありませんでした。距離感や立ち位置をもっと大事にしていかないといけないなと感じました。

――個人としてのパフォーマンスに関してはどうですか?

やはりもっとボールに関わらないといけないなと思いました。自分が嫌なポジションを取って味方を生かしたりとか、そこから自分がもう1回受けて仕掛けるとか、そういうシーンをもっとたくさん増やさないといけないと思います。

――それを踏まえて、鹿児島キャンプではどんな部分を意識しながら開幕に備えていきたいですか?

これからまだ練習試合もあります。その中でいろんな選手とコンビネーションだったり(守備の)スイッチを入れるタイミングだったりを意識していきたいと思います。


FW 渡邉 千真

――チームとしてやろうとしていたことが、前半はどれくらいできていたと感じますか?

キャンプでやってきたのはボール中心に攻撃も守備もやるということで、前からしっかりはめるところははめますし、神戸というJ1にやれるかというところで90分を通してやりました。はがされるシーンも何度かあって、やれたところとやれないところがあったと思います。攻撃の部分では自分たちのマイボールにする時間はあまり作れなかったし、シュートまで持っていく数は少なかったです。

――前半の25〜30分くらいまでなかなかボールが入らなかったですが、その後はボールに関わることができました。ピッチの中で何か変化はありましたか?

守備から攻撃に移るときに、うまく取れたときはスムーズにいくことができましたが、なかなか奪えないときは奪う位置が低くなってしまいました。またそこから攻めるときは相手にプレッシャーをかけられて、うまく前進できませんでした。後ろから長いパスが多くて、味方と繋がれないシーンがたくさんあったので、なかなか前進できなかったと思います。

――前線の4枚でボールを引き出すというよりは、どちらかといえば早めにサイドを使うシーンが多く見られました。本来であれば前線でもっと引き出して、ボランチを押し上げたかったところでしょうか?

もっと僕たち前線4人が受けて、ボランチや後ろの選手を前向きにして繋がっていくのが理想だと思いますが、それがなかなか出せなかったです。後ろと前との距離感が遠すぎるのはありますし、チームとして余裕を持ってマイボールにする時間がなかったので、前の僕たちがいい形で受けるシーンはなかったと思います。

――古巣の神戸に対して、かつての本拠地で対戦しました。何か思いはありましたか?

このチームに来てからこのプレシーズンマッチが決まって、僕としては楽しみにしていた試合でした。久しぶりに神戸のサポーターの前でプレーできることはすごく楽しくて、懐かしい思いでプレーさせてもらいました。

――現段階での手応えはいかがですか?

和歌山キャンプの2週間は、休みもなく厳しいトレーニングをやってきました。この試合でみんなある程度疲れがあったにせよ、それを言い訳にせずにやれたということ。攻撃も守備も自分たちのやりたいことはあまり出せなかったかもしれないですが、まだ1カ月もありますし、この時点で課題があったほうがそこに向かってやれるので、前向きにやっていければいいと思います。