山雅戦士×飯尾和也 対談 #5 岩間 雄大
取材日:2015年6月17日
和也 今回はMFの岩間選手にお話を聞きます!雄大、宜しく!
岩間 宜しくお願いします!
和也 先ずはJ1デビュー、おめでとう!じゃあ、順番に聞いていこうかな。シーズン前のキャンプはどういう感じで迎えたの?
岩間 まあ、和兄(かずにい)もご存知の通りウチは厳しいキャンプなので(笑)、怪我などしないようにしっかり乗り切ろうということを念頭に置いて臨みました。もちろん、開幕からスタメンで出場したいという気持ちも強かったので、そのためのアピールもしていかないとな、とも考えていましたね。
和也 この対談企画の第2回目で話を聞いた(岩上)雄三が『今年のキャンプはちょっと楽になった』と言ってたんだけど、その辺はどうだった?
岩間 うーん、僕にとってはキツかったッス(笑)。でも、去年に比べたら良かったのかな…休みも多かったですし。
和也 特に怪我もなく?
岩間 ええ、大丈夫でした。走りも脱落することなくついていけました!
和也 そんな順調なキャンプを経て臨んだ1stステージ。名古屋グランパスを相手にアウェーの豊田スタジアムで迎えた開幕戦、すごい試合だったよね。
岩間 はい。もう、とにかく楽しかったですね。ピッチに出ると、松本から来てくれた沢山のサポーターの皆さんが出迎えてくれて…最高の雰囲気でした。J2時代と変わらない、いやそれ以上の応援があったおかげで、試合に入ってからも落ち着いてプレーが出来たと思います。
和也 緊張しそうなJ1初戦だけど、雄大的には手ごたえを感じてたんだ?
岩間 そうですね、やっぱりJ2と比べると技術や強さ、迫力は格段に上がったと感じましたが、個人的には『やれるかな』と。僕個人はもちろん、チームとしての課題もいっぱい見つかりましたしたけれど、同時にやっていける自信も持てましたね。
和也 その初戦から今までプレーをしてきた中で、J2との差をどの辺に感じた?例えばプレッシャーとか?
岩間 やっぱり切り替えや、プレッシャーのスピードは違うかな、と思います。それと、よく言われることですけれど、J2だったら2歩空けられるところがJ1では1歩のところまで詰められる、とか…そういったプレッシャーは感じますね。単純に身体が大きい選手も多いですし、その大きな身体を生かした当て方ひとつ取っても上手さを感じます。J2だったら結構奪えていた五分五分のボールも、J1ではそうもいかないケースが増えたり。
和也 甘いと取られる…そういう面では気を使うね、ボールコントロールひとつ取っても。そんなJ1でここまで戦ってきた雄大にとって、印象深い試合といったらどれだろう?
岩間 う~ん、ホームでのベガルタ仙台戦…ですね。あの試合はチームのみんなも気持ちが入っていましたし。苦しみながらも先制点を取って、その後もしっかり守り切ることが出来てホーム初勝利を飾ることが出来ました。守備時にも、ただ守り一辺倒になることなく攻撃も出来た、という部分にも自分たちらしさを出すことが出来たかな、と思います。
和也 今、話が出たベガルタ戦もそうだけど、どの試合を見ても「雄大は動けているな」と感じるんだよね。喜山選手もそうだけど、雄大も「効いてるな」と思わされるんだ。
岩間 和兄にそう言ってもらえると嬉しいッスね!
和也 そんな雄大がこれから先、更にチームを上向かせるために何か考えていることとかあったりする?
岩間 うーん、反町監督が向かっている方向にブレることなく突き進み、チームが一丸となってやり切る、ということが大事だと思いますね。反さんがずっと言い続けてきたこと、目指しているものがある。僕たち選手は、そこに辿り着くために厳しい練習もこなすし、チームの雰囲気作りもその一環だと思います。僕もそろそろもういい年なんで、そのための力になりたいですね。
和也 新加入した選手たちとの連携はどう?
岩間 良いですよ。チームの雰囲気がすごく良いですしね。上の人が上手く絡んでくれて、それを自分たちがサポートする、という感じで連携は上手くいっていると思います。
和也 それじゃ、これからも期待出来そうだね。これは個人的な感想なんだけれど、雄大のような下のカテゴリで苦労をしながら頑張ってきた選手がトップのJ1でやっているのが嬉しいんだよね、俺としては。雄大も『自分は今、J1で試合をしているんだ』という実感を持ったりする?
岩間 うーん、対戦相手を見て「ああ、同じピッチに立っているのか~」と(笑)。
和也 そこかい(笑)。でも、他にもいろいろな部分で感じるでしょ?
岩間 そうですね。今言った対戦相手だったり、スタジアムだったり…。今までメディアを通して見ていた選手や、観客席から見ていたスタジアムのピッチに自分が立っている、ということに感慨深いものがありますね。「ここまで来られた」というのが本当に嬉しいです。
和也 J1でも点、取りたいよね。
岩間 もちろん!(笑)
和也 結構、シュートも打っているんだけどね。前線に出て行く回数も多いように感じるんだけど、体力的にはどうなの?試合終了まで足が止まらないよね。
岩間 身体はやっぱりキツいんですけどね。でも、体力的には余裕があるな、とも感じています。1年間、山雅の厳しい練習を耐え抜いてきたことでその辺の力も付いたんじゃないかな。
和也 体重、増えたんじゃないの?
岩間 いや、変わらないですよ。でも、筋トレ時に前よりも重いウエイトが上げられるようにはなりました。
和也 祐樹(大久保選手)もゴツくなったよね。
岩間 そうですね、祐樹さんも今年のキャンプは余裕だったんじゃないですか。…去年は僕と二人でヒーヒー言ってましたけど(笑)。
和也 雄大は今年で何歳だっけ?
岩間 今年、30歳になります。
和也 もちろん今までだって練習して来たんだろうけれど、山雅で更に鍛え直された感じがするよね。そういう意味では、本当にこのチームに入って良かったと思う。ビルドアップされた感じがするでしょ?
岩間 ええ、感じます。以前も厳しくやってきてはいましたけれど、山雅では更に厳しく一つひとつのことを見つめ直すというか…こだわりをもって練習しています。そんな日々の積み重ねが力になっているんだな、と感じますね。
和也 俺も反さんが来てから3年やってきたけれど…めちゃくちゃ厳しいよね、山雅の練習は。他のチームに行けば余裕で練習メニューこなせるんじゃないの?(笑)
岩間 どうですかね~(笑)。でも、真ん中くらいには行ける気がします。今までは、どの所属クラブでも最下位だったんですけどね。
和也 いや、結構上に行けるよ、絶対。特に「走力」はJ1のチームでもいいところまでいくと思うなあ。
岩間 もしそうだとしたら、それは自分の武器にしていきたいですね。
和也 今、感じている『自分の課題』とかある?
岩間 走りも攻撃もまだまだですし、言っちゃえば全部なんですけど…。でも、個人的には守備の部分で多少、自信を持ってやれているので、そこはしっかり伸ばして更にレベルを高めたいですね。それと、パスの精度をもっと上げたいと思います。攻撃のスイッチを入れるパスやちょっと壁を作るパス…そういったものをまだ十分に出せていないので。そして、攻撃面。ゴール前に飛び込んで最後フィニッシュをゴールで終われるようなプレーもしていかなければいけないと思っています。
和也 期待してるよ、雄大のシュート!さて、ちょっとサッカー以外の話も聞かせてもらおうかな。仲が良いチームメイトというと、やっぱり…?
岩間 飯ちゃん(飯田真輝選手)ですね。休み以外は、ほとんどいつも一緒にいますよ、2人で寂しく(笑)。ランチに夕飯、カフェも一緒に行きます。
和也 カフェ? カフェに飯ちゃんと2人で行くの?
岩間 ええ。結構行きますよ、カフェ。
和也 似合わないな~(笑)。休みの日はどう過ごしているの?
岩間 家でのんびりしてますね。
和也 飯ちゃんと2人で?(笑)
岩間 いや、おかしいでしょ、それ(笑)。1人でのんびり過ごしてますよ。ソファに座ってテレビやDVDを見たりしてます。
和也 どんなDVD見てるの?
岩間 ファンタジー系の作品が多いですね。『ハリーポッター』とか『ロード・オブ・ザ・リング』とか…。
和也 ジブリ系とかも見る?
岩間 あ、見ますね。
和也 俺、ちょっと分からないんだよね、その辺が。
岩間 和兄、子供の心がないッスね(笑)。純真な気持ちを取り戻してくださいよ(笑)。
和也 放っとけ(笑)。じゃあ、最後にサポーターにメッセージをお願いします。
岩間 これからの試合、全て勝つつもりでチームが一丸となって挑みますので、最後までアツい声援を宜しくお願いします!
和也 それで良いの?もっとフザけたこと言うかと思ったよ(笑)。
岩間 言いませんよ(笑)。
Interviewer コラソン 飯尾 和也
元 松本山雅FC センターバック。
ヴェルディ川崎、ベガルタ仙台、サガン鳥栖、横浜FCなどでのプレーを経て、2011年 松本山雅FCへ加入。松本山雅FCのJFL→J2→J1昇格へ貢献し、2014年シーズン終了後引退。 現在はメンタルサロン コラソンの代表を務める傍ら、講演会等も行っている。
Jリーグ通算311試合出場
U-16、U-18、U-19日本代表